捻れた本

□エピローグ
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真っ暗な私の生活に
昔はやさしい姿が 光を投げかけていた

今はその姿も色あせて
私はすっかり闇に包まれている…

子供たちは暗闇にいると
胸苦しい思いがして
不安な気持ちを追い払おうと
大きな声で歌を歌う


だが、私は
囀る余裕も無い子供であった

このただ暗いだけの部屋へと
私を閉じ込めた義母へと

ただ必死にこう呼びかけるしかなかったのだ

「お義母様、ここを開けて下さい!」

これを、何度も繰り返す
私の居た場所では、屋敷を遠ざかる馬車の音など聞こえはしなかった

私が…否、私たちが衰弱していく事にそれほど時間はかからなかったのかもしれない。
叫び疲れた私の手を、優しく握り締めてくれたのは
暖かなメイドの手であった。
そのぬくもりも、いつまでもつというのだろうか…
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