太陽ノ教団
□赤の日記
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〇がつ〇にち はれ
こじいんはきょうもにぎやかです
きょうもぼくはえをかいていました
そしたらせんせいが
ぼくにあいたいひとがきてるよといいました
いったいだれなんだろう
わくわく
おひさまがまぶしかったです
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○がつ○にち はれ
きのうきたのは
な、なんと
ぼくたちのこじいんをたててくれた
きょうだんのえらいひとでした!
そしてぼくはいま
きょうだんにいます
きょうだんのかべにおおきなえをかいてって
たのまれたからです
ぼくのえをみんながすきだからだって
なんだかてれるなぁでも、がんばるぞ
まどからみたおそらは
きょうもまぶしかったです
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○がつ○にち はれ
きょうだんのひとに
おこられてしまいました
かべにかいた
せいじょさまのえが、ちがうといわれてしまいました
もっとすごくかかなきゃいけないそうです
ぼくはみたままのせいじょさまをかいたのに
どこがちがうんだろう
きょうもおそらははれてました
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○がつ○にち はれ
こじいんにかえりたいです
かべのえがおわらないとぜったいにかえっちゃだめだといわれました
でもぼくにはこれいじょうすごいせいじょさまをかけません
だってふつうのこにしかみえないよ
せいじょさまがきらいになりそうです
たしかきょうははれでした
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○がつ○にち
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○がつ○にち はれ
きのう おもいきってぼくはにげだしました
そしたらこわいおとなのひとにつかまって
いちにちおへやにとじこめられてしまいました
こわかったです
はやくえをおわらせよう
てんきはたぶんはれ
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○がつ○にち くもり
かけないよかけないよかけないよかけないよぅ
おこられるのがいやだけどかけないよぅ
ぼくはみたものしかかけません
きらいきらい
せいじょさまなんてだいきらい
かけってうるさいおとなもだいきらい
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○がつ○にち はれ?
こっそりらくがきをしてたのがばれて
いちにちじゅうおこられました
こんなくだらないものをかくんだったら
ちゃんとかべのえをかけって
それはぼくがみたきょうだんのひとたちです
くだらないんだって
けけけ
それはいろいろしらべたしんじつなのですよ
↑えらいひとのまね
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○がつ○にち
ぼくはおへやにとじこめられてしまいました
えがおわるまで
でてきたらだめっていわれました
でもぼくはかけません
だからずっとでられないけど
まいにち
らくがきができるからいいや
けけけけ
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○がつ○にち
くろいいんく もう ないから
にっき
ない
うしよう
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○がつ○にち
いんくのかわりがみつかりました
ちょっとあかいいろだけど
これでだいじょうぶです
ためしにへやのかべにらくがきしてみました
ゆびが ちょっといたい
でもなめたらおいしかった
そういえばごはんもらってないです
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○がつ○にち
おえかきはたのしいな
ごはんはないけどぼくはだいじょうぶです
おえかきができるからへいきです
けけけけけけ
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○がつ○にち
あか
あか あか あか
あかいろがたりない
あかいろあかいろあかいろあかいろあかいろ
もっとかきたい
あかいろでかきたい
だって あたまのなかでいまもかけっていわれるから
かけかけかけかけ
けけけけけけけけけけけけ
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○がつ○にち
ごはんをもらって
てあてをしてもらえました
きしだんのおにいさんでした
ぼくのしんぱいをして
くれたそうです
はやくえがかきたいなあ
いんくじゃなくて
あかいろがいい
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○がつ○にち
おにいさんはおこられちゃいました
かってなことをしたからだって
ぼくはまた あのへやです
またごはんぬきかなあ
でもえがかけるからいいや
けけけけけけ
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○がつ○にち
(日記のページは一面血で塗りたくられている)
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「………」
教団の騎士団の青年は、手にした日記を閉じると
背後の部屋を重々しくふり返った。
いやでも目についてしまう壁一面の赤茶けた絵の数々を…
今、日記の持ち主はどこにも居ない。
開け放たれたままの扉はキィ…と風に軋む音を響かせた。