07/05の日記

18:37
ザンツナ
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主ザンザス×執事ツナ




広い廊下を玄関へと向かいながら、綱吉は鏡の前で立ち止まった。身嗜みを確認し、少し歪んでいたネクタイを締め直す。
少し小走りになって、玄関に滑り込んだと同時に、高級そうな車が玄関前に到着した。
綱吉が車に近付くと、後ろに控えていた他の使用人達が左右に分かれて壁際に並んだ。

「お帰りなさいませ、ザンザス様」

そう言って綱吉が後部座席のドアを開けると、この屋敷の主人、ザンザスが降り立つ。ああ、と返すザンザスから、恭しく鞄を受け取った。
一斉に頭を下げた使用人の間を抜けて、真っ直ぐに自室へと入っていくザンザス。その後に続いた綱吉は、鞄を所定の場所に置くと、ザンザスの上着に手をかけた。

「お仕事は順調に終わられたんですか?ザンザス様」

その言葉に、ザンザスの眉間に皺が寄る。綱吉がしまったと思う間もなく、腕を払われて上着を投げ付けられた。
ザンザスは不機嫌さを隠しもせず、荒々しくベッドに腰を掛ける。それを見ながら、慌てて上着をハンガーに掛けた綱吉はザンザスに近付いた。

「ザンっ・・・」
「お前は俺の何だ?」

謝るより前に、ザンザスに問われてしまった。瞳を真っ直ぐに見つめられ、その紅をしっかりと見つめ返しながら、綱吉は口を開く。

「俺は、ザンザス様・・・ううん、ザンザスの、こい、びと」
「分かってるならいい」
「うん、ごめん」
「前に約束したことも、覚えてるんだな?」
「うん。2人っきりの時は、敬語を使わない。“様”も付けない。恋人として、対等に接する」
「次に敬語を使う時は、俺と別れる時だと思え」
「そんなこと、言わないでよ。ザンザス・・・」
「冗談だ」

俯いてしまった綱吉を抱き寄せて、膝に乗せる。頬に手を添えて上を向かせると、その柔らかな口唇を心行くまで味わった。

「んっ・・・」
「綱吉、愛してる・・・」

耳元で優しく囁かれて、綱吉の頬がほんのり赤く染まった。そのまま頭や背中をゆっくりと撫でられると、気持ちよくて、幸せで、綱吉はそっと目を瞑る。
そして同じように、ザンザスの耳元で囁いた。

「ザンザス。俺も、愛してるよ・・・」





 ◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

実はこれ、綱吉の家は代々ザンザスん家の執事で〜とか、綱吉とザンザスは幼馴染み(年齢は5歳差ぐらい)で〜とか、このあと9代目と家光に2人の関係を知られて〜とか、色々設定やらネタやらがあったりします。
なので、多分続きを書く予定。
いやまあ、予定は未定なんですけどね・・・。

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