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それまで待つから…
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――ったく…。



なんなんだ、っつぅの。






梵天が眠って、しばらく起きないことくらいいつものことじゃねぇか。





…それにまだ3日だ。



長いときなんて一週間は起きねぇ。





…なんでだよ、ちくしょう。



なんでこんな気持ちになるんだ…?







それまで待つから…















今、


オレは眠っている梵天の枕元に座っている。




梵天が起きる気配はしない。




ただ死んだように眠っていた。







「ばーか」




そう囁いてみる。




もちろん、起きない。



なにやってんだよオレは。





「梵天…。」





なんだんだよ…。





なんでこんな…。








「ばかひわ」








そうか、これが、



寂しい、て感情――…。






「なんか言ったかい?」




「!?―…梵て…。」




目の前にいる梵天は、あぐらをかいて座っていて…。



その目は真っ直ぐオレを見ていた。





「梵天…。」




「なに、寂しいかったの?」




「ちッ、ちげぇよ///」





ふぅん、と梵天はオレの表情を読み取るなり笑った。




「少しは素直になったらどうだい?いつまでたっても子供だね」




「はぁ?子供子供っつぅなよな!
オレはもうガキじゃねーの!わかってんだろ!?」




「(そうやって騒ぐところが…)子供だね」



「ばっかじゃない!?のーみそないんじゃないの!?」





そのオレの言葉に、梵天は、ぷっ、と笑った。



「な…んだよ?」



「いや?」







ずっと、こんな会話ができたらいいのにな…。




くだらないかもしれないけど…。



そう思えた…。






――また、眠ってしまっても




オレは待つから。






それまで待つから――…







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