小説

□ヒーローごっこ
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学校帰り、山本はツナの家に寄って行くことになった。借りていた漫画を返すために。
が、今…、山本は帰れない状況にあった。


「やだもんねー!!ランボさんとヒーローごっこするんだよー!!」

「ランボ!山本に迷惑だろ!いい加減離れろよ!!」


そう、ランボがヒーローごっこをしたいとねだり、山本を離さないのだ。ツナが説得しても聞く耳もたない。

「じゃあ俺と後でやろう。それでいいだろ?」

「だったら、悪者が居なくなるんだよ…。」

「じゃあ俺が悪者で…。」

「ヒロイン居なくなるもんね…。」

「えっ!!?俺ヒロインだったの!!?」

ヒーローごっこは三人でやりたいといってランボは聞かなかった。
山本は苦笑いしながら「わかったわかった。」と、ヒーローごっこに参戦することに。
ランボは嬉しそうに部屋を飛び出し、準備をしにいった。

「ヒロインを縛りつけててね〜。用意できたら言うんだぞ〜!」

を捨て台詞に。
一方山本とツナは、部屋にポツンと残された。ランボが置いていった縄を手に取る山本。

「ごめんね、山本。」

「いや、俺は別に構わないぜ。」

「…ランボの言う通りにやって、さっさと終わらせよう?」

「おう。ツナ、手ぇ出して。」

「ん。」

山本は頑丈にツナの手首に縄を巻きつけた。
膝にも縄をくくりつける。
山本はふとツナの姿を見た。


縛られた状態で体育座り、しかも上目遣いだった。

「ぶっ!!!ツナ……、なんかその格好…。」


「えっ?俺の格好変?」

「いや、そうじゃねぇけど……。」

山本は好奇心からかツナをベッドに寝かして、手首をベッドの上の方にくくりつけた。

「あれ…っ?山本、何してんの?」


「ちょっ……、ツナ。俺ちょっとやべぇかも………。」

顔を押さえて自分を抑える山本に、ツナは訳もわからず首を傾げた。

「……やま……も…と?」







ドーーーーン!!!

山本の限界が保たれなくなり、効果音が鳴り響いた。それと同時に山本が笑顔に。

「ごめんな、ツナ。もう俺ダメだわ。」



「えっ?ダメって何が………って、ひゃああぁっ!!!!!」









*****

数分後、ランボさんが耐えきれず部屋に入ると、すごい光景が広がっていたらしい。



→あとがき
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