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□『今は…』
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悲鳴じみた声と抵抗はすぐに彼に奪われた。そして口づけを離すとゆらゆらと律動が始まる。

「ん…ふ…」

鼻から漏れる女性のソレになんら変わりない声は彼だけでなく僕自身も追い詰める。

「んぁっー」

彼の切っ先が、中の膨らみを引っ掻き高らかに僕は啼く。


頭の中が真っ白に彩られていく。


「ぁ…ぁ……んぅ…」
「…っ……」


何も考えられなくなる。


自分の喘ぐ声。
彼の息を飲む音。
激しく打つ音。
結合部の泡立つ音。
ベッドの軋む音。


内部(ナカ)にいる彼の感覚。汗ばんだ彼の背中。
汗ばんだシーツを握る自分の手。


今はただ……


ただ



目の前の感覚だけが現実で…

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