okiniiri

□間の楔
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吉原理恵子先生原作のJUNE話。

世界設定はSFです。

人工体が生身の人間の上に立っている世界。美しい人間はペットやファニチャー(ペットの世話などをする生きた家具)になっていたりします。

主人公はリキ(受け)。スラムの雑種で人間です。ダークというチームのヘッド。
相手役はイアソン(攻め)。タナグラという最高峰のブロンディー。人工体です。

ある日、リキが仕事で(スリみたいなことですが)ヘマをしてイアソンと出会うことから二人の運命が交錯し始めます。

本当に本当に簡単に言ってしまえば、身分違いの恋みたいな感じですが、私は『恋』ではなく『愛』だと思っています。生易しいものではありません。

かなりハードな内容です。エロもハードですが、内容がすばらしいです。
『狂愛』であり『純愛』です。


私は友人からハードカバーとドラマCD(リキ→関俊彦さん、イアソン→塩沢兼人さん)を借りてこの話を知りました。
はじめは、関さん受けが珍しかっただけで借りたのですが、本をパラパラとめくって最後を読むと、もうっ涙が止まりませんでした。
今でも思い出すだけで心臓から喉までが詰まったような切ない感じになります。

ちなみに、この題名の意味は

『別々のものを、しっかりひとつにつなぎ止める役目するやつのこと』

だそうです。本編で元・ファニチャーであり、現・ブラックマーケットの長であるカッツェが言っています。


キャラは全員すごく良いです。
リキ
イアソン
カッツェ
ガイ(リキの元ペアリングでリキの心の支え)
ラウール(ブロンディー)
ミメア(ラウールのペット。女性)etc

リキとイアソンの次に、カッツェが大好きです。
最後に泣く所がたまらない。何だかんだいって、二人を一番大切に思っていたのは彼だと思います。

ガイは、あまり良い印象はないですが、しかし、リキを溺愛(?)していたことと、最後のやるせなさが切ないです。


リキとイアソンは、ああいう結末を迎えたからこそ結ばれたのだと思います。
悲恋のようで、あれはハッピーエンドだと思っています。

イアソンがラウールにリキへの気持ちを、リキがイアソンへの気持ちを語っていても、あのままでいたらずっとそのままな気もします。でも、それすらも愛の形もしますが。

ともあれ、二人は『通常』の形で結ばれることはなかったと思いますね。
カッツェが語ったように、二人はおかしなカップルなのです。


ちなみに、間の楔はアニメ化、ドラマCD、文庫化などしています。

アニメは現在DVD化して発売しています。前半後半の2編構成。
声はドラマCDと同様。
借りて見ましたが、前半はオリジナルが入ってしまっていて少し残念な感じでした。でも後半は原作どおりに進んでいくので見やすいです。ただ、ところどころ私の好きなセリフがなかったりしてその辺は残念でした。

ドラマCDは塩沢×関のものと、大川透(イアソン)×伊藤健太郎(リキ)のがあります。後者が新しいドラマCDです。
前者はあまりにもはまり役だったせいか、後者のものを聞くと私は違和感がありました。(特に、塩沢さんのイアソンは凄くいい)
けれど、前者のを聞いていなければかなり良いものだと思います。

文庫化は現在クリスタル文庫さんで行われています。加筆修正がかなりされています。
私はどちらかというとハードカバーの方が好きです。さっくり読めますし。

第一印象がハードカバーなので、もうそれが頭から離れない模様です。自分。
そのぐらい印象的な話です。

もし興味を持たれたら、是非お読みすることをお勧めします!!


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