企画

□張り付けの笑顔なんて
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きっと今僕は仮面を被っている。
良き弟、ロロ・ランペルージとしての笑顔の仮面を。

任務で此処まで来てナナリーと云う実妹の身代わり。
バレたら殺しても良いんだけど。
今は良き弟でなきゃいけない。


「ロロ、晩ご飯何が良いか?」

「僕は兄さんが作る物ならなんでも良いよ。」


ニッコリ笑顔。
これが癖になりつつある。
目を優しく細め、口元に弧を張り付けるだけ。
笑顔なんて簡単なんだ。


「そ、そうか…」

「兄さんの作る料理大好きだから今日も期待してるね!」

「…っああ!」


ほら、これで良いんだ。
兄さんも嬉しそうに笑ってる。



………笑ってる?

これが、笑顔…なんだ。
僕には似合わない程に綺麗。
兄さんはよく笑うけど、それを直視した事はなかった気がする。
初めて見た画面越しの兄さんの笑顔は、僕に無い物を感じちゃった所為か睨んでしまったから。

次に見た本物の兄さんの笑顔からは…確か目を反らしてしまったと思う。


だから兄さんの笑顔を“見る”のは初めてに近いんだ。



「………」

「ん?どうした?」


「ううん、なんでもないよ、兄さん。」

部屋戻ってるね、と付け足すとリビングを出た。


もう、どうしたら良いか解んないんだよ。
だって限界がキてる。


僕には無理なんだよ。
これ以上、






張り付けの笑顔なんて
作りたくないのに.





+



死ネタ以外の企画小説はお初ですね(^ω^)
企画は久々更新になります!
大好きなロロは優しいので心の痛みを…←
取り敢えず書きたかったのは『記憶の戻る前のルルーシュとロロ』だったりします!




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