企画

□キラリと、光った
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「僕は…兄さんの為なら…」


死んだって構わない。
そう紡ぎたかった言葉は空に消えていった。

そんな、短いのかな。
残りの時間。
もうちょっとだけ、兄さんといたいのに。

兄さんは、嘘吐きだから。
兄さんは、優しい嘘吐きだから。

僕を嫌いだなんて、嘘吐いたんだよね。
本当はそんな事…思ってないんでしょう?

僕は…兄さんの弟。
兄さんの本当の弟なんだから。


「例え偽りでも…過ごした時間は嘘、に、ならないよね…?」
「………ああっ!」

兄さんは僕が聞くと、苦しそうに頷いてくれた。


なんで?
何処か、怪我してた?
何処か………痛いの?


兄さんが苦しいのは、嫌なんだ。
最期くらい…笑顔な兄さんを目に焼き付けたい。

僕は不器用に笑う兄さんが一番大好きなんだ。

だって、暖かいだろ?
後、優しい。
嚮団にいた頃はこんな気持ちを知らなかったんだ。
大切な気持ちを兄さんがくれた。
それだけで嬉しいんだ。



「………笑って、兄さん。」


僕だって、
笑えるんだから。
兄さんだって笑ってよ。
大好きな笑顔を見せてよ。






キラリ光った

ぐしゃぐしゃな笑顔に
雫が1つ






+



今更ですが、ロロ追悼企画をば!
台詞諸々かなり変えます←
だけど基本は19話です←



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