俺達の絆
□2日目
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足音のほうを振り向くと、いつもの見慣れた顔がいた。
「どうかしたのか?」
ジャケットにジーパンというラフな格好で現れた[矢野健太]。
「なんもないよ。
ただ考え事してただけ。
で、なんで俺に話し掛けたの?」
「なんかさ、悲しそうにしてたから…かな?」
そう言って彼は俺の隣に座る。
「なんでだろ?俺お前にどこかであった気がする…」
「そうなの?
俺は矢野君のことずっと前から知ってるよ」
「そりゃ…テレビに出てるからな」
「それもあるけど……」
ずっと一緒にいたから。
君は[嵐]のリーダーだから…。
…でも、言っちゃいけないんだ。
昨日妖精さんが言ってたから…。
『相葉ちゃん、自分から今までのこと言っちゃダメだよ。
矢野君が[大野智]だってこととか、[嵐]のメンバーなんだとか…。
言ったら、そこで終わり。もう二度と[嵐]には戻れないから気をつけてね』
目の前にリーダーがいるのに、[嵐]の思い出を語れない。
リーダーなのに、全く別人のように思える。
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