平和の星

□戦艦で巡り遭わせ
3ページ/11ページ

弟六話『廊下闘』




ピリッツは船の廊下を走っていた

「ここが戦艦ハルバードかぁ…」

さすが戦艦と言う程はある
あっちこっちにある機械銃のような物が全て自分に向かって撃っているからだった

彼はそれらを避けながら走っていたのである

「『乱夜光』」

ピリッツは走りながら、黒い塊を作り出していた
それは段々巨大化し、彼はそれを下に落とす

その瞬間、巨大な黒い塊から黒い閃光が出て来た
それらは機械銃を壊していった

そのまま彼は走って行った







「あぁ…やっぱりだめでした…」

マースは防犯カメラの映像を見ながらそう呟いた

「やはり生半可な者ではないな…アックスたちは?」

メタナイトはマースにそうきいた

「彼等なら、今向かってる所です」

「そうか…」

そう言って、メタナイトは部屋から出て行った







「アックス、準備はいいか?」

「おぅ、いつでもOK」

「じゃあ行くだスよ…」


ピリッツは何かを探しながら廊下を走っていた

「チッ…どこだ…」

その時、突然目の前から斧が飛んで来た

ピリッツはそれを黒い塊で弾く

それと同時に斧を持った骸骨面の者がピリッツにその斧を振りかざす

ピリッツはそれを素早く避けながら黒い塊を骸骨面の者、アックスナイトに当てた

「ぐわッ!」

アックスは廊下の奥まで吹っ飛んだ

その時突然ピリッツは高く飛んだ
すると、さっきまで彼がいた所を電気をまとった何かが猛スピードで通ったのだ
それはそのまま壁に突き刺さった

トライデントナイトの三つ又槍だった

「クッ、気付いたか…!」

トライデントもジェット機で飛び、槍を何本も投げる

「『夜包』」

黒い波が全ての槍を吸い込んだと思うと、一瞬の内に消えてしまった

「なッ…!」

「じゃあね…!」

ピリッツは黒い塊を作り出す


その時、突然ピリッツの真上からジャベリンナイトが槍を投げ(出し)た
彼は頬をかすめながら、何とか避けるが…



「隙ありだス!」

ピリッツはアックスのいる場所とは反対側に吹っ飛んでしまった

メイスナイトの鉄球が命中したのだ



「アックス!大丈夫だスか!?」

メイスは倒れているアックスの方に駆け込んだ

「だ…大丈夫だ…つーか俺にかまってる暇はねーだろが…」

「…!そうだっただス!」

メイスはピリッツの方を向いた
その勢いが強かったのか、メイスの持っていた鉄球が少し宙に浮き、丁度アックスの足の上に落ちた

「ぐあぁっ!?テメ…!俺の足、潰れて…!」




ピリッツはゆっくり起き上がる
彼の目の前には、一人は別として、三人の騎士が武器を構えてる姿があった。

「観念しろ、曲者め」

「うちの船壊しまくって…タダじゃおかないだスよ!」

「シンニュウシャハ、ハイジョスル」

「だから…!鉄球…どけって…!俺の足がぁ…!」

4人は好き勝手に喋った
ピリッツはゆっくりと立ち上がり、ため息をつく

「多勢に無勢か…これは難しいな…仕方ないか」

そう呟いて、ピリッツは目を閉じた

「『代』」

そう唱えた瞬間、急にピリッツの帽子が消えた

メタナイツたちは目を見張った

ピリッツの頭には耳が生えていた
犬耳のような耳だった

『サテ、ハジメヨウゼ…』

そう言って、ピリッツは目を開けた
赤黒い目だった







「ケケ…」

「何?カービィ」

「なんで、こんなに遅いの…?」

カービィ、ノディ、ケケの3人はケケの箒に乗りながら戦艦ハルバードの方に進んでいる
だが、かなりゆっくりと進んでいるので、ほとんど追いついてなかった

「な…し、仕方ないでしょ!アタシ、まだ見習いだし、3人乗りなんて難し過ぎるのよ!」

「でも…これじゃあ…日が暮れる…」

ノディがそう呟く

「じゃあ他にいい考えがあるっていうの!?」

ケケは苛々した口調でそう言った

「そう怒らなくても…」

「あ!いい考えがあるよ!」

カービィは口の中をあさりだした




 
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ