テイルズオブフューチャー異世界の旅人

□テイルズオブフューチャー異世界の旅人 第十七話〜ヒントはカルバレイスに〜
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だが


「何があったの? すごい音が──」


ガチャ! ガツンッ!
リリスが瀧風が倒れた音を聞きつけ、ドアを開けるが。ドアを開けると瀧風の頭に激突した。しかもかどっこに


「……あら? あ」


意識はしっかり保っていた瀧風は、リリスの一撃によって気を失った。
その時、一瞬だけ。自分が十二歳ぐらいの時に会った少年を思い出した




「おい、瀧。……ダメだ、気を失っている」

「え? もしかして私がトドメ?」


ああ、と。二人は頷いた。
リリスはやっちゃった。と呟くと、瀧風を引っ張ると布団に寝かせた


「一体何があったの?」


サイクスとバルクは。うーん…、と呟くと、同時に言った


「「体力切れ」」

「……なるほど」


リリスは頷くと、部屋を出た。朝食を作っていた途中なのだろう。
サイクスは少しふらつきながらも立ち上がる


「さて、リリスを手伝いますか」

「そうですね」


バルクも立ち上がると二人は部屋を出た。
気を失った瀧風を置いて


「お、起きたか」

「ぎ、銀真さん、なにやってんですか?」


バルクがたじろぐのも意味もない。四十代のおっさんが可愛いエプロンを着込んでいるからだ。しかも、真ん中に「I LOVEYOU」とデカデカと刺繍されているからだ


「あぁ、これか? うちの嫁さん手作りなんだ」


銀真はバルクとサイクスの視線にきづいたのか、笑って答えた。瀧風のおかげで今は愛妻家だ。
……やりすぎだとは思うが、銀真は気にしてないようだ。逆に嬉しそうな感じである


「〜♪〜〜♪」


銀真とリリスはずいぶん楽しそうに朝食を作る。
まるで父と娘の共同料理である。
なお、銀真の料理の上手さは結構なお手前である


「うーぃ。できたぞっと、それとお使い。気ぃ失ったもとい寝ている瀧風達を起こしてこい。やらなきゃメシヌキ」

「はーい……」

「……了解した」


二人は返事をするとリビングから姿を消した。
銀真は。ふー……、と流すように息を吐くと、静かに座る


「大丈夫?」

「あぁ、なんとかね」


あれだけ元気を出していても、やはり彼も疲労感はあるのだ。まああれだけ狂ったヤツと戦えば人一倍疲労感はどっとくるだろう


「さて、料理を並べるのを手伝ってくれるかい?」

「もちろん!」


ホントにリーネの人達は優しいんだな、と銀真は微笑みながら料理を並べる





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