テイルズオブフューチャー異世界の旅人
□テイルズオブフューチャー異世界の旅人 第十六話〜戦闘狂と復讐者〜
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「そおかい。そりゃ楽しめそうだ」
ザムラキは口を大きく開いた、まるで全てを飲み込んでやる。そう言わんばかりに、
するとザムラキは加速して銀真の後ろに回ったが銀真には読まれていたのか、銀真はその場で斧を水平にして回転した。ザムラキは慌てて後ろに下がり距離をとった。が
「疾風! 迅雷!」
「ぐぁ…っ! やるじゃねえか、小娘ぇ!」
ザムラキは背中から走る痛みをまるで虫に噛まれた程度だと、感じているのか。とても愉快そうな表情でチェルシーを睨んだ。チェルシーにはそんな表情をしているザムラキが恐いと思った。
あの戦いから二年たっていても彼女は鍛練は怠らなかった。もしもの時に備えて、だ。それはもちろん四英雄や四英雄に協力した者達だって鍛練はしていただろう。
彼女は二年前の天地戦争の中心的人物だ、戦闘を経験している彼女ですらわからない。
これ程戦闘に対して異常なまでに狂っている人物は見たことがないのだから
「スキだらけだぜぇ! 剛・紅蓮け──」
「──ぅわーーーーお!!!」
「ぐぁ?!」
ザムラキがチェルシーに対し技を放とうとすると、ジョニーが発した声が物質化して、チェルシーとザムラキとの間に、ワーオ! という岩石みたいな物質がザムラキの攻撃を隔てた
「なんだよこの岩石みたいなのは!」
「これがミラクルボイスさ」
フフン、と。ジョニーは得意気な表情と笑みでザムラキを見た。はっきり言うと音を物質化したり、武器にしたりするのはジョニーだけである。別な意味でミラクルな男だ。
ザムラキはわけわからん、そう言いたそうな表情を一瞬だけ見せると蝶型の斧を再び構えた。一瞬だけ見逃した人影に気付かずに
「てめぇらなんざ、これで倒してやらぁ。『大地よ割れよ。灼熱の業火よ全てを焼き尽くせ。楽になれよ! フレアクラッシュ!』」
ザムラキが詠唱を終え、術の名を叫ぶとジョニーとチェルシーの間から大地が割れ始めた。
すると裂けた大地から業火が溢れだし、二人に襲い掛かった
「ぐぅ……っ!」
「きゃあああああ!!」
灼熱の業火は皮を溶かし、肉を焼いていく。それでもジョニーとチェルシーはまだ戦える。
ザムラキはしぶとくたっている二人に狂笑した
「クハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハぁーーーーっ!!! 最っ高だ! あんたら最高だよ! 今の上級意思術に耐えた奴は一人もいなかった! あんたらは本当に最高だよ! だからあんたらは全力で叩き潰しにいくぜ! さぁ続きと─────」
ザムラキは不意に腹にとてつもない激痛を覚えた
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