テイルズオブフューチャー異世界の旅人

□テイルズオブフューチャー異世界の旅人 第十五話〜襲撃、暗黒狂星(ダークパラディシアスターズ)〜
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「ありますね。霧で視界が悪いですから、洞窟に入って落ち着きましょう」
「うん!」


二人が入って行くのを霧の中、静かに見ていた男がいた


「うーん…つまんなそうな相手だなぁ………仕方ないか。リーダーに言われた事だし」


そんな事を呟きながら二人が入って行った洞窟に追うように入った


「あれ。結構明るいよ?」
「多分、鉱山か何かだったんでしょう。あそこにトロッコの線路がありますし」


彼らが入った洞窟は、洞窟ではなく、山を越えるための通路だった


「……にしてはなんかおかしいね」
「確かに……そうですね。鉱山なら辺りに水晶がうっすら見えているはずですが…」


二人が悩んでいると、どこからか笑い声が聞こえた


「ッ!誰だ!?」


バルクが振り向くと、一人の青年が笑いながらバルク達の方へと歩いていた。
青年は笑顔で瞳の色はわからないが、髪は黒くやたらと長く伸びている。白の長袖なのだが、反対の色の黒の網目模様が右袖に目立つが。更に目立つのは左肩にある奇妙な盾が不自然である。
腰に差してある剣は普通より大きく、重い一撃を狙うのがわかる


「おっと。そんなに敵意剥き出しにしないでくれ、俺は戦う意思はないんだからさ」


青年は苦笑いを浮かべながら両手を前に出し、落ち着かせるような行動をとった。
バルクと咲は互いを見て、武器をしまった。青年はホッとしたようにため息をつく。


「ふー…わかってくれる人たちで良かった」
「で。貴方は誰なんですか?」
「あぁ。俺? 俺は風の騎士とでも名乗っておこう」
「名乗っておこう…?どうしてですか?」


風の騎士と名乗る青年はほくそ笑むような笑みを浮かべ、両手を肩の高さに並べた。


「何の因果かは知らんが俺は記憶がないんだよ。自分の名前すらも、な」


風の騎士は説明を終えると、二人を見た。
理由は教えたぜ? と言わんばかりに


「……俺はバルク・ルアフォールドです。それでこちらは」
「瀧風 咲です」
「バー君に咲ちぃね。よろしく」
「「よ……よろしく」」


出会ってすぐにアダ名で呼ばれるとは……と二人は思わざるをえなかった。
バルクと咲が風の騎士と出会った頃、銀真達はと言うと………


「「「迷った(いましたね/な)」」」


完全に白雲の尾根に迷わされていた。銀真はしかめっ面をしながら空を見ていた。
はぁ、とため息をついた銀真は周りを探し始めた




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