テイルズオブフューチャー異世界の旅人
□テイルズオブフューチャー異世界の旅人第十三話〜修行〜
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「さて、と。何で夢の中でシデンが扱えんだ?」
瀧風は夢の中なのに、シデンがいる事を疑問に持ち。二人に訪ねていた
二人は困った表情で応答する。
<多分…何でもありだからだと>
<そういう事だ。さっさとおっ始めようぜ!>
瀧風は少し考えた後、ある答えが出て、ハッとした。
「もしかして……二対一?」
<いえ、まずは我が相手になります>
若武者は見た目とは違い、堅苦しくない少し砕けた敬語だった。
若武者は腰に差した刀に手を掛けた。瀧風はシデンを構えなおし、銃を構える。
「ちぇ、やっぱりお前からかよ。しゃあねぇや。じゃあ、始めぃ!」
氷で出来た獣は渋い表情をして、開始の合図を叫んだと同時に電気と火が辺りに飛び散った
テイルズオブフューチャー異世界の旅人第十三話〜修行〜
電気と火が収まると、その中心には瀧風と若武者が鍔迫り合いをしていた
「くぅッ!やっぱお前は速いな、炎鬼!」
<お褒めの言葉、ありがたいです……がッ!>
炎鬼と呼ばれた若武者はシデンを上に弾いた。
「うわッ!」
<これならどう対処いたしますか!>
瀧風が炎鬼を見ると、炎鬼は突きの構えをとっていた。その瞬間、炎鬼の刀が瀧風に迫ってきた。
「くッ!」
瀧風は全身を動かし、すれすれで突きを避けたが、どこかの皮が切れたのか、少しの血が飛んだ。
炎鬼から距離をとり、瀧風は息を整える。
「っぶねー、あと少し遅かったら死んでた…」
<大丈夫だと思いますよ、だって夢の中ですし。きっと死にませんよ>
いやいやきっとじゃあ死ぬかもしれないから、と瀧風は手を全力で横に振りながら静かに炎鬼にツッコミをいれた。が
<オーイ!俺は見ているだけで暇なんだ!さっさとしろーッ!>
氷の獣からのいらぬ、さっさとしろと言うクレーム。瀧風は顔をしかめ、炎鬼はだまって苦笑を浮かべていた
<オーイ!お前がやらないなら俺が……>
騒いでいた氷の獣に、三発の銃弾が放たれた。
難なく氷の獣はそれを避けると、瀧風を睨む。
<あっぶねー、何すん…>
「少し黙ろうかぃ?」
<……イエッサ>
銃口を氷の獣に向けていた瀧風の周りの空気と表情が、氷の獣を黙らせた
「さて、とんじゃあ続き…やりますか」
<いきますよ>
ガチャ、とリロードする音のあとに金属が地面に当たる音がした。その時だった。
瀧風と炎鬼は走り出し、その差を一気につめに行った。その距離は約10m程度だった。
五秒もしない内に距離は1m程になった
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