テイルズオブフューチャー異世界の旅人

□テイルズオブフューチャー異世界の旅人第十話〜己の力〜
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宿に到着すると、瀧風たちは肩を貸していた者たちをベッドへ叩きつけた。


「さてと……咲、回復術を頼むな。俺は雑貨屋で色々と買ってくる」
「行ってらっしゃい」
「行ってらー」
「何言ってるんだよ銀真、お前もだよ」


えー……俺も〜? と銀真は見るからに嫌そうな顔で言っていたが、瀧風は銀真の首根っこの服を掴み、引っ張る。


「じゃ、行ってくるわ」
「ちょっ……瀧風……!首絞まってるッ!行くから!離してッ!頼むから───っ!」


その後銀真の首根っこの服を離して、雑貨屋に向かった


「あー…ゴホッ見事に絞まってたよ……」
「悪かったな、どうしても聞きたかったんだ」
「何をだ?」
「あの世界はどうなってる?」


銀真は息を整えながら、瀧風を見てから正面を向いて笑う。


「平和。王国どうし仲良くやってるよ」
「そうか……」
「会いたくなったの?」
「ん?お前に教えたっけ?」


違う違う、と銀真は手を横に振りながら答えた。
はぁ? と思わず疑問を口にした瀧風は頭を掻く。


「じゃあ何で知ってんだよ?」
「フィック嬢ちゃんからね」


あいつか……、と瀧風は頭を抱えると同時に息を吐く。白い煙が出て、すぐに空気に消えた。


「まぁ、フィック嬢ちゃんとか心配してたよ」
「相変わらずのお転婆か?」
「あぁ……あんたに会いに行こうとしていてな。何度も下町で遭遇したよ」
「あれ?城でも術は使えたんじゃなかったけ?」
「あぁ、忘れてた。数年前に取り付けたんだよ、フィック嬢ちゃんが抜け出す前にね」
「あー…なるほど、理解したよ、俺に会いに行く前に術封印を使ったんだな」
「YES、あ見えてきたぞ。雑貨屋」


今まで気づかなかったが、実は会話に集中していたため、ここらをうろうろしていたのは秘密だ。


「ホントださっさと買うか」
「だね」


しばらくして………


「ぁりがとうございましたぁ〜」


独特な店員の声を後にしながら2人は宿に向かった


「しかし、独特な声だったな」
「全くだな」


先程の店員をネタにしながら宿に向かった。




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