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□ローゼンメイデン・量産計画
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幻覚



「やはり・・・行くしかないようね・・・」
「ジュン、用意はいい?」
「いいぞ」


「金糸雀、雛苺、貴方たちは残っていてもいいですよ?」
「な、なに言ってるかしら〜カナも行くかしら〜」
「ヒナも行くのー!!」


それを、見て、真紅と翠星石は悲しそうな目をしたが
止めても無駄、と思ったのだろうか・・・


「わかったわ・・・来なさい・・・ただし、危なくなったら逃げるのよ?」
「うぃー!!」
「わかったかしらー!!」


そうして四人はnのフィールドヘ入ってゆく



「ここは・・・どこ?」
「わからないかしらー」


そのとき、物凄い突風が吹き荒れた・・・



「雛苺!!金糸雀!!翠星石!!ジュン!!」


皆の名前を呼ぶ・・・
しかし返事はなかった・・・


「しまった・・・このままでは・・・」


後ろで音がした
真紅はステッキを構える。


「誰!?」
「いててて・・・」
「ジュン・・・」


ホッと胸を撫で下ろす真紅だった。
後ろでニヤリとジュンが微笑んだ・・・



「痛いかしらぁ・・・」


辺りを見回す・・・
誰もいないようだ・・・
すると、地面から茨が飛び出してきた


「なっ!!」


それをかわし、ヴァイオリンを手に取る。


「雛苺・・・がこんな事をするわけないかしら・・・」


ごめん・・・雛苺・・・


「沈黙のレクイエム!!」


風が雛苺を襲う!!
直撃、だが、悲鳴は雛苺の声では無かった・・・。


「きゃぁ・・・」
「す・・・翠星石かしらぁ〜?」
「幻覚のくせに攻撃はあたるですぅ?」
「あ・・・違うかしら、カナは幻覚を見ていて・・・」


と・・・・説明する・・・。


「フム・・・良いことですぅ・・・」
「ん?」
「幻覚なら、こっちに攻撃しても、こっちが攻撃してもダメージはくらわないはずですぅ」
「?」
「つまり、攻撃をくらったり、くらわせることが出来るのが本物ですぅ〜」
「すごいかしら〜」


立ち上がる翠星石。


「二人でいれば、大丈夫です!!さぁ行くですよ」
「どこへ?」
「頭のいい真紅や水銀燈ならわかるでしょうが、雛苺はおバカだから、わからんですぅ」
「伝えに行くのかしらぁ〜」


蒼星石は?と金糸雀が問うと
黙って俯き


「蒼星石は、頭は良いです・・・でも精神面ではとても弱い子です・・・」
「そうかしら〜」
「だから・・・きっと、混乱してるです・・・伝えにいくです。」


顔を上げ、走り出す・・・
愛しき妹はいるはずだ・・・この先に・・・
通じ合うものがあるから・・・わかる・・・



「あぁ・・・あぁ・・・翠星石ぃ・・・」


そこには、絶望に打ちひしがれた蒼星石がいた・・・
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