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□再誕
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「結構おいしいね」
「でしょう?」
「・・・」


蛇を頬張りながら会話が弾む。
蒼星石は黙り込んだままだ


「雛苺は元気ですか?」
「雛苺?元気だよ」


蒼星石は、自分の居た世界について話始める。


「僕の世界でも、戦いが起こっていたんです。」
「へぇ・・・」
「七人の姉妹、ともう一人・・・八人が戦うんです」
「それって・・・私達・・・」


薔薇水晶は偽者の薔薇乙女


「雛苺は、その戦いの途中で・・・死んではいないんです・・・ただ、魂が・・」
「そう・・・」
「金糸雀も・・・魂は此処にあるんですが・・・」
「だから、金糸雀の体を捜しているのね?」


黙り込む・・・そして、自分の中から光る物体を取り出す。
それは、幾つもの光輪を纏い鮮やかに輝いていた


「これが、金糸雀の魂です」
「綺麗ね・・・」


蛇を食べながら水銀燈が呟く


「料理もできるのねー・・・流石蒼星石」
「・・・」


二人とも真っ赤になってしまう。
そんな光景を眺める水銀燈に小さい蒼星石が言う。


「そのー・・・一度、席を外してもらっていいですか?二人で話したいんです。」
「いいわよぉ?」


水銀燈は眺めのいい所に行った
蒼星石が切り出す。


「僕はもう、しばらく水銀燈にあっていません」
「・・・好きだったの?」
「えぇ・・・でも、貴方とは違います、ラブラブでした」
「・・・」


黙り込む蒼星石に、蒼星石が言う。


「貴方も、好きでしょう?同じですからね」
「・・・」
「早く、告白しましょう?」
「でもぉ・・・」


大丈夫ですよと、言い、水銀燈を呼びに行く。


「もういいですよー」
「はぁい」


水銀燈が戻ってくる。
もう、夜中の2時だった。


「寝ようか・・・」
「ふぁぁ・・・」

夜中、二人が寝静まったところで起き上がる。
そして、マントを羽織り、水銀燈の顔を一瞥し立ち去ろうとする。


「行くの?」
「起こしちゃいましたか・・・」
「ねぇ、貴方の世界で私達は・・・」
「とっても愛し合っていました、きっと貴方達も」
「・・・」


どうしても、行くの?と呼び止める。
その間に大きい蒼星石が起きる


「行っちゃうのぉ?」
「はい、僕には使命があります。必ず果たさなくてはならない約束も」
「・・・待ってよ、この世界にいるなら僕らと一緒に・・・」


蒼星石はチラリと一瞥すると
悲しそうに喋り始める。


「お迎えが来たようですよ?・・・・・・楽しかったです・・・では、いくよレンピカ。」
「待って!!」


二人が呼び止めても、決して振り返りはしなかった。
空は快晴、流れる風が心地よかった。
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