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□再誕
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昨日はよく、眠れた・・・。
さぁ、今日は探そう、当てはないけど・・・


金糸雀も


雛苺も


待ってる


一人にしてはいけない



蒼星石は歩き出す。
砂漠のような所まで来た。


「ん?」


空から、見知らぬものが襲ってくる。
いきなりの事で、対応ができなかった。


すると、見知らぬ人が飛び出してくる。


「消えろッ!!」


そんな言葉と共に、大きく鋏を振るう
何者かの頬を掠める
襲っていた何者かは逃げていった。


鋏・・・?それに、僕と似たような声・・・。


「君、大丈夫?」
「・・・ッ・・・。」


―――僕?


蒼星石は逃げ出した。
それを水銀燈が捕まえてマントを取る。


「・・・え」
「ッ・・・・」
「あら?」


紛れもなく、蒼星石が
二人


「僕?」
「蒼星石が二・・・・」


パニック状態の二人だが
すぐに、勝手な解釈をし始める。


「きっと、この世界の人だねー・・・似てるなぁ」
「僕はこの世界の者ではありません。」
「えー・・・」


僕に非常に良く似ている。
背は、大きいが。


「水銀燈・・・でいいですね?」
「なんで私の名前を知ってるのよぉ?」
「ところで、金糸雀、と言う・・・探しているのですが」
「金糸雀なら家に・・・」


一応、金糸雀の事を聞いてみる。家に居る訳もないのだが・・・
小さい蒼星石は納得したように喋りだす。


「あ、いいです、貴方達の知っている金糸雀ではありませんから・・・」
「そう?」


やはり鳥だったか・・・
と蒼星石が呟く


「こんな広い世界で鳥を探すの?頑張って」
「・・・クスッ」
「あー・・・笑った・・・」


やはり・・・僕もこんな風なのだろうか
天然で・・・


「僕は、違う世界から金糸雀を探して迷い込んでしまったのです。」
「違う世界ねぇ・・・信じられないけど・・」
「見たところ子供だけど・・・何歳?名前は?」


その質問に戸惑う小さい蒼星石
それはそうだ人形だし・・・


「えー・・・名前は、蒼星石で・・歳は不明です。」
「天才児?こんなちっこいのに、結構喋るわね」
「あはー」


その時、巨大な蛇が三人を襲う


「うわぁ!?」
「レンピカ」


蒼星石の人工精霊が突撃する
ひるんだ蛇に、鋏で切りつける。
蛇は真っ二つに体が裂け、沈む。


「鋏まで一緒かぁ・・・」
「今日のご飯は蛇ね、蒼星石」


「食べるの?」「食べるんですか?」


二人が同時に言う、なにせどっちも蒼星石なのだから。
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