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□夢の終わりと銀世界
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結果・・・そこには誰の力も届かない。
ローゼンメイデン最凶のドールであっても・・・


蒼星石は・・・もう・・・。



それは、とある日のことだった・・・


いつもと変わらない日常、のはずだったのに・・・。
それは、突然起きた・・・。


「きゃぁーー!!」
「翠星石ッ!!?」


翠星石の悲鳴を聞き、蒼星石がその場に行った時には、翠星石の魂は体から離れていた


変わりに、もう一人、翠星石を倒した奴がいた。



事態は深刻だった・・・
真紅、雛苺、と次々に加勢して行く。


無論、水銀燈も、だ・・・。



「はぁ・・・」


もう、何年も前のことだ。


疲れたどこかの家の屋根に降り立つ。


「・・・?」


誰かに、呼ばれた気がした。
いや・・・もうこの世に私を知っている人間なんて・・・。



「水銀燈・・・?」


確かに、呼ばれた、聞き覚えがあったかもしれない。


「あなた・・・」
「やっぱり・・・生きてたのか!!」


その青年に言われるままに家の中へと入った。


「他の奴らは?」
「・・・ローゼンメイデンは私一人よ・・・」
「・・・」
「私が持ってるのは、翠星石と金糸雀のローザミスティカだけ・・・残念ね」


その青年は、人形を一体、持ってきた。
真紅のドレスに身を包んだ
綺麗な人形・・・


「いいんだ・・・ローザミスティカを戻しても、真紅は戻らないだろうから・・・。」
「・・・」


昔はあんなに幼かった少年、桜田ジュンも、立派な大人になっていた。


「左手・・・」
「あぁ・・・独学だけど、結構できるもんだな・・・でも・・・」


ジュンは、悲しそうに呟いた。


「やっぱり、ローゼンは凄いよ、俺じゃ真紅を戻せない。」
「・・・・。」


水銀燈は、立ち上がった。


「もう・・・行くのか?」
「えぇ・・・こんな所に、長居するわけにはいかないわ」
「ここに、居てくれないか?」
「・・・残念ね・・・」


水銀燈は、そのまま、飛び立ってしまう。


「懐かしいものね・・・時代はこうも"人"を変えるのかしら」


変わったのは、ジュンだけではなく・・・
水銀燈自身も・・・前とは、別人のように優しい表情をしていた・・・





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