企画夢

□恋する乙女
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私は、隣の席の丸井くんに恋をしている。

柳くんじゃないけど、丸井くんのデータを集めて、いっぱいアプローチしてるのに気付いてくれない・・・。

ニブイにも程があるんじゃない?





アタック1
〜差し入れ

『丸井くん!調理実習でカップケーキ作ったんだ!良かったら食べて』

「おぅ!サンキューな!」

『仁王くんもどうぞ』

「プリッ」


これだけ差をつけたらわかるでしょ…
丸井くんは3つで仁王くんには1つ。


「丸井くん私のも食べてー!」

『おぅ、ありがとな!』


○結果
他の子からも受け取るのに忙しくて気付かない…。







アタック2
〜授業中

他のクラスとの合同授業。
隣の席はジャッカルくんに取られたから、しょうがなく前の席へ。



『あ、消しゴム落ちたよ』



消しゴムを拾って後ろを振り向くと、



「あ、すまねぇな」



斜め後ろのジャッカルが反応。
チッ、ジャッカルのかよっ!
でも、嫌な顔を見せず渡す。


○結果
間違い。だけど、笑顔で渡して、丸井くんにいい子を演出。






アタック3
〜ファッション

丸井くんはピンとかリボン付けたりすると、女の子っぽくていいなって言ってたから、いつもは下ろしてる髪を結び、分け目を変えてピンで止めてみた。


『おはよう丸井くん!』

「おぅ、今日も元気だな!あ、そうだ、お前宿題やったか?」

『あ、うんやったよ〜はい、ノート』

「サンキュー!」


髪型に変えたことはスルーして、ノート催促してきた。


○結果
髪型変えてもスルー。
だけど、私のノートを丸井くんが!
ノート返された時、指が触れてドキドキした。






***



『ここまで意識されないなんてどうしたらいいんだよー!!』



放課後の教室。
みんなが帰ってしまった教室で1人叫ぶ。


一目惚れしてからずっと、いっぱい話しかけたりアタックしてきたけど、丸井くんは私なんて眼中にないみたい。


もう、何したらいいかわかんないよ。





「あれ?お前何やってんの?」



机にうなだれていたら丸井くんが教室に入ってきた。



『…鈍感な好きな人にどうやって意識してもらうか悩んでた』


「はぁ?お前好きな奴いんの?」


『うん、いるよ』


「へ〜」


『そんなニヤニヤしても教えないよ』


「チッ…つか、ジャッカルがお前のこと気になるって言ってたぜぃ」


『はぁ?』


「ほら、消しゴム拾ってやってただろぃ。それで」


『ふーん、そっか』


「何だよ?興味ねぇのかよぃ」


『…私、好きな人いるっていったじゃん』


「んな、鈍感な奴止めてさっさと次に行けばいいじゃねぇか」


『…』



本人にここまで言われるって…

なんか悲しい通り過ぎてムカつく!!



『あたしが好きなのはアンタだ!この鈍感!!』





私はそう叫んで、カバンを掴むと教室を走って出て行った。



くそっ!
見てろよ丸井ブン太!!
絶対振り向かしてやるんだから!!





恋する乙女
は強いんだからね!!





2010/02/01


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