戦国無双

□愛・Rejection
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「・・・っ」


周りは静まりかえり、行為の音と孫市の声だけが小屋に響いていた。


「・・・ふっ」


それが恥ずかしくて、孫市は必死で自分の声を我慢していた。

それが気にいらない慶次は孫市への愛撫を更に強めた。


「あぁ・・・はっ、ふぅ」


急に強くなった刺激に孫市は背中を仰け反らせた。

自分から発せられる声が嫌で、耳を塞いだ。


「孫市・・・」

「・・・っ!」


慶次が孫市の耳元で名前を呼んだ。

孫市は首をぶんぶん横に振った。

それは拒絶の合図。

慶次も孫市が傷付くことなどしたくはなかった。

でも、可であれ不可であれ、目を逸らされる事が堪らなく辛かった。

許せなった。

いつの間にか、傷つけたくなる程・・・愛していた。

気持ちを抑える事ができなかった。


「孫市・・・」


尚も耳を塞ぐ孫市の頬に手を添えた。


「ごめんな・・・」

「・・・・?」


孫市は急に謝った慶次を驚いたように見た。


「慶次・・・」


一瞬慶次が泣いてるように見えた。

しかし、次にきた大きすぎる快感に思考も途絶えた。


「あぁぁぁっ!!」


慶次に猛り立ったソレが、何の遠慮もなしに孫市の中へと進入してきたのである。

あまりの痛みに言葉にならない叫びを上げる孫市。


「あぁ、やだぁ!」


孫市の目には生理的な涙が止め処なく流れた。

それでも、慶次の動きが止まることはない。


「け・・・いじ、慶次!!」


完全に理性を失くした孫市は、手を伸ばして慶次の首にしがみ付いた。

息をするのも辛そうな孫市の息づかいがすぐ近くで聞こえた。


「孫市・・・っ!」

「あぁぁっ!!」


慶次が孫市の中で達したと同時に、孫市も達した。

そのままぐったりと動かなくなった孫市を布団に寝かせた。


「・・・・・」


再び孫市の頬に手を触れた。

涙と汗で濡れている。

唇を噛んで痛みに耐えたのだろう、口には血が滲んでいた。




体は奪えても心は奪えない。


慶次は己の愚かさを憎んだ。


醜さを嘆いた。



もう戻れないのに・・・・



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