宝物

□「スキ」
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スキだからキスをする。
スキだから抱きしめる。
スキだからSEXする。


スキってだけじゃダメなの?


SEXを終えて、その余興に浸っている土方を銀時。
銀時は布団に横になり、土方は煙草を吸う。
それがいつものこと…。

「銀…」

吸っていた煙草を消し、うつ伏せになっている銀時の頭にキスをする。
そして、優しく…

「スキだ…」

と、囁いた。

「んっ…どしたの?いきなり…」
「言いたくなった」
「変なトシ。さっきもたくさん言ったじゃん」

可愛く柔らかく笑い、手を伸ばし土方の頬に触れる。

「銀は…スキか?」
「当たり前じゃん。じゃなきゃ、こんなことしないよ」
「じゃあ…お前の口から聞きたい」
「…何を?」

銀時の唇に己の唇を重ね合わせ、銀時はとろける様な声に虜になっていた。

「お前から「スキ」って…一度も言われたことない…。
俺が「スキ」って言うと、「俺も」って言われるだけで、直接言われたことない…」
「そう…だっけ…?」

よく思い出してみるとそうかもしれないと、気まずそうに目を逸らす銀時。

告白してきたのは土方。
先に誘ってくるのも土方。
先に愛を囁くのも土方。
全て土方…。
俺はそれにだた「うん」って頷いていただけだったことに気がついた。

「ゴメン…
で、でも!!別にトシのことが嫌いってわけじゃないんだよ!?
なんていうのかな…愛情的に好意を受けるってこと今まであんまりなくて…
その…言われ慣れてなくって恥ずかしいっていうか…言い慣れてないっていうか…
だから…あの…本当ゴメン…」

早口ですっごい焦って言い訳した後、最期には泣きながら囁く様に謝る銀時がすごく愛おしく感じてしまい、かなり末期だなぁって思う土方だった。

「ほら、泣くなって。別に責めてるわけじゃねぇよ。」
「だって…だって…トシを不安にさせたんだろ?俺…」

銀時を抱きしめ、落ち着かせる。

「俺のこと…スキか?」
「スキ!!!すっごいスキだよ!!!!」
「俺もスキだ」

泣き止んだ銀時は、勢いよく胸の中に埋めていた顔をあげ、叫ぶように今まで土方が欲しかった言葉を言った。
それに満足したのか、満面な笑みを浮かべ銀時にキスをした。
激しくなっていく口付けに、再び甘い夜が二人をいざなう。

確かに不安になっていたのは確か。
自分だけがスキなのではないかっていつも不安だった。
だけど…
「言い慣れてない」って聞いて、安心した自分がいた。
これから先、俺だけを知っていればいい。
そして、俺だけに「スキ」って言えばいい。
俺も、お前だけに「スキ」を贈るから…。











fin...


あ・・・甘いです><
キュンキュンします(笑)
素直に「スキ」って言えない銀ちゃんが可愛すぎて・・・//

本当にありがとうございました★

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