ギャグ漫画日和
□◇恋人がドＳなんですがどうしたらいいですか？5題
2ﾍﾟｰｼﾞ/2ﾍﾟｰｼﾞ
1.何をされても笑顔で耐えなさい
どうもこんにちは!
ハンサムマッサオなのに幸の薄い松尾芭蕉です。
なぜ幸が薄いか？
それは、私の旅の同行者の、私の弟子のはずなのに私を敬わない鬼弟子曽良くんのs｢何一人でブツブツ言ってるんですか？芭蕉さん｣
｢うん、みんなに私と曽良くんの事についてぇぇ!!なんで私が皆に説明してんのしってんのぉ!？｣
｢耳元で叫ぶな!｣
｢あべしっ!!｣
私が言って当然の事を言った瞬間、曽良くんの手が天高く降り上がり、そのまま迷いもなく私の頭に降ってきた。
その間、わずか0.15秒。
｢もう少し私を労れー!マッサオだぞー!｣
頭に触れると血は出ていないけどジンジンと熱く、とっても痛い。
半分泣きながら叫ぶと、曽良くんはスタスタと歩き始めていた。
……みんなにはまだ言ってなかったね。
曽良くんは、こう見えて私と…その…恋仲なんだ…
どうせ私から告白したんだろうとか思ってるだろうけど違うからね!
曽良くんから告白してきて、私も曽良くんの事が好きで、ちゃんと両想いなんだから!
｢芭蕉さん、置いていきますよ｣
｢師匠を置いていくなぁ!弟子は師匠の三歩後を歩くもんなんだよ!？｣
私があわてて曽良くんのいる所まで行くと、曽良くんは私の手を握って歩き出した。
｢そそそそそ曽良くん!？｣
あまりに唐突でビックリしてドキドキする私をよそに、曽良くんはムードをぶち壊す言葉を発した。
｢芭蕉さんは歩くのが遅いんで僕が逆に疲れるんです。引っ張られる方が、芭蕉さんも楽でしょう？ご老体なんだから｣
｢うわー!!ちょっとでもときめいた私が間違いだった!｣
毎日がこんな感じだけど、良い俳句を詠めば曽良くんが褒めてくれるから私、笑顔で頑張るよ!
｢(てゆうか､そのハンサムマッサオって自分で言うの、恥ずかしくないんですか？完璧、痛い人ですよ？)｣
｢(痛くないよ!!俳聖だよ!？)｣
.