デスノート

□花占い
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基本的に引きこもりな俺が最近、よく行く場所がある。

裏庭の手前の木の下。
10歳の俺と同じの高さの木で、横には色とりどりの花が咲いた小さな花壇がある。
見つけやすい場所な気もするが、ハウスの中から死角になるこの場所は多分俺しか知らない。

その場所からはグラウンドのサッカーゴールが両方見える。
つまりこの場所は、メロを見るのに最適な場所なわけね。


今日も俺は、メロを見ながらのんびりするつもりだった。
ボーッとサッカーを楽しげにしているメロを見ていたら、女の子たちの花占いを思い出した。
横の花壇からプツリと適当に花を一本引き抜く。
引き抜いた花を暫く見つめながら花びらの数を数えた。
…8枚。

花占いには簡単な法則がある。

奇数なら「好き」
偶数なら「嫌い」

この花は8枚。つまり、「嫌い」ということになる。

「…馬鹿馬鹿しい」
何を気にしているんだ?
子供騙しの花占いなんかに……


「マット?」
頭上からメロの声がした。
考え事に気をとられてメロが来ているのに気付かなかったなんて。
「お前が外に出るなんて珍しいな。」



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