ギャグ漫画日和

□休憩時間
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「おにおくーん?」
薄暗い部屋の中、大王の声が聞こえる。
なんで大王が僕の部屋にいるんだ?あぁ、わかった。
僕は夢を見ているのか。
だからいるはずのない大王の声がするんだ。
ならもっと深くまでねむってしまおうと身体の力を抜くと、確実に自分のいつも使う枕とは違う柔らかな感触と、かいだ事のあるシャンプーの匂い。
大王の使うソレは甘く優しくて、側にいると眠くなる。
現に今、その香りに包まれ、眠気が増したのを感じている。

「どうしよう。鬼男くーん。休憩時間がそろそろ終わるよー?俺は構わないけど、いいのー?」

「……………え?」
夢にしては、リアルすぎる大王の声と頭を撫でられる感覚に、一気に現実に引き戻された。
目を開くと、大王の顔が上から覗いてて、困った表情からパッと笑顔に変わるその瞬間に、あぁなんて可愛いんだろうこの人。って一瞬思ってしまった。

「やっと起きた!鬼男くんったら寝坊スケさんなんだからー!」

クスクス笑う大王の指先は時計に向いていて、見たら本当にそろそろ休憩時間が終わる頃。

「って何で僕の事膝枕してるんですか」
大王の膝の上から頭をあげると、大王の腕が後ろから僕の首に回った。
「えー?だって鬼男くん、俺がちゃんと仕事してるのに、鬼男くんの仕事はなんか増えてて最近一緒にいれないじゃん。」

寝不足気味なのだって知ってるんだよ?

そう言って大王は僕の頬をつついた。




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