REBORN

□甘い誕生日
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「千種、ちくさ、起きて下さい」
「ん……………む、くろ、さま…?」

朝、といっても時計の針は10時を回っていて、朝と呼ぶには少し遅い時間。
昨日の夜は犬に付き合わされて12時近くまでゲームをしていたせいか、寝坊をしてしまったらしい。
「ふぁ……申し訳ありません。すぐ朝御飯を作ります…」
俺はベッドから起き上がり、目を擦った。
とりあえず骸様には部屋を退室してもらって……
「クフフ、朝御飯なら心配ありませんよ」
「……え?」
心配ない筈がない。
犬と骸様は、家事が一切出来ないから、普段は全て俺が1人で行っている。
「千種、来て下さい」
骸様に手を引かれ、部屋を連れ出される。
訳が分からないまま、連れて来られたのはリビング。
「千種、ドアを開けて」
「…はい、骸さま」
促されてドアノブを握り、扉を開くとパンっ!という爆発音と火薬の臭い。
そして、色とりどりの紙テープ。

「ハッピーバースデー!!」
ドアの前でクラッカーを持った犬とM.Mとその後ろで苦笑してるランチア。
振り向くと骸様は楽しそうに笑ってた。
カレンダーの日付は10月26日。
…俺の誕生日。
「さぁ千種、中へどうぞ」
骸様は俺の手を引き、リビングの中に入った


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