捧げ物
□聖夜は二人で
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「せんぱーい、サンタっていると思いますか?」
「……は?」
ミーが話しかけると、先輩は首だけミーの方に向ける。
先輩の行動っていちいち可愛いと思うんですよねー。反則ですー。
……違います。これじゃあミーの計画が台無しになりますー。
「サンタクロースですよー。知らないんですかー?」
ミーがそう言うと、先輩は笑みを深める。
「シシッ王子にわかんない事なんか有るわけないじゃん。クリスマス、チビにプレゼント届ける赤いオッサンだろ?」
「夢のない言い方ですねー。それに、サンタさんは子供だけに有効じゃないんですよー」
「プレゼントなんか大人になったら自分で買えるだろ?」
いらないじゃん。って言って先輩は首を傾げる。
興味を持ちましたねー。もう少しで成功ですー。
「なんかー恋人との中を深める?らしいですよー」
ピっと人差し指を立てて言うと、へぇーって言って考えこむ。
此処でミーの計画が成功するには先輩が「じゃあやってみようぜ」って言ってくれたら成功なんですがー……
じゃあさ、やってみようぜ。
ミーの考え通りの答え。
どうやら計画は成功のようですー。
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