短編


□立ち入り禁止
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ねぇ、それ以上、私の心に入らないで……。



「なぁなぁ……!」
そう言って、にこにこと微笑みながら、私の傍に駆け寄ってくる君。

「な、何さ?」
「今日、帰りにマック寄ろうぜ?」
「……まっすぐ家に帰れよっ」
「良いじゃん! 寄ろうよ〜。お前とじゃねぇと楽しくないからさ」
ニカっと笑いながら、『マックマック♪』と言っている君を見ていると、どうしても断れなくなる。




それに……。

お前と一緒じゃないと楽しくないなんて、どういうつもりで言ってるんだろうか。
私の気持ち、知って言ってるんだろうか。




「どうしたんだよ。早く行こうぜ?」
俯いていた私の顔の前に、手をさし伸ばして、笑顔を浮かべている。
私は、彼の明るい笑顔に弱い。こんな彼を見て、断れるはずが無かった。

「仕方ないなぁ。今日は、付き合うよ!」
私は迷いながらも、彼の差し出された手に、自分の手を重ねた。そんな事言いながらも、内心はとても嬉しいのだ。

「よっしゃ、行くぞー!」
彼はその手を見て、嬉しそうに笑みを零した。









【私の心の中に、これ以上立ち入り禁止だから】





---- アトガキ ----

恋愛御題の短編でした。
『立ち入り禁止』って御題を見たときに、難しいそうだけど挑戦したくなったんです。

案の定、難しかったのですが…。

感想やアドバイスを頂けると嬉しいです。
ご観覧ありがとうございました。




 

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