短編


□涙を乾かすしかないなんて
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別れは突然――…


「……あのさ」
「……何?」

「悪いけどさ、……別れよう」

それは、私が一番恐れていた言葉。
とうとうその言葉が、彼の口から出てしまった。



「何で? 嫌いになった?」

私の問いかけに、彼はただただ首を振って、否定した。


「違うよ。……でも、仕方ないんだ。お前と居られて、幸せだった」
「じゃあ、何で……」
「……ごめん、我が侭を許して。今まで、ありがとう」

そう言って、私に手を振る。
そして、振り返って、私から離れていった。


彼の後ろ姿が、小刻みに揺れる。

それが、泣いてるように見えた気がした。



でも、その真相は、もう分からない。










【誰も涙を拭ってくれる人は居ないから、】
【君の幸せの為には、僕は必要ないんだ】





---- あとがき ----

悲恋…ですかね。
『涙』の御題を書くと、どうしても切ないカンジになってしまいます。
そして、やっぱり短編は苦手だ…(´・ω・`)
読んでくださり、ありがとうございました。



 

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