エッセイ集

□数字いろいろ
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154億円



昨年デリバティブ取引で駒沢大学が出した損失額。
因みに南山学園(南山大学を運営)が34億円、愛知大学が22億円。



世俗的な欲望を持って,慣れないことをやって失敗したというところでしょうか。
大学経営上の理由から法科大学院が乱立され,十分な教員を集めることができなくなった結果,その受益者である学生が十分な教育を受けることができなくなっている問題など大学経営における商業主義としても考えさせられますが,管理者が興味を持っているのは,「なぜ,失敗したのか」という点です。

失敗の理由として,冒頭に挙げたような経済現象に疎い人たちが目先の利益に捕らわれて失敗したというようにも思えますが,けれども,大学の研究者は,経済現象に疎いということになるのでしょうか。
駒沢大学は,経済学部と経営学部を擁し,そのホームページによると,経済学部商学科では

経済を動かす企業活動と運営のメカニズムを(略)リアルタイムで体感するように研究していきます。基礎知識から最新の動向まで体系的に学び,ビジネスの最前線で活躍できる基礎的な知力と応用力を身につけます。

との宣伝文句が載せられています。
南山大学も愛知大学も経済学部を持つのです。
すなわち,経済現象について,幅広い知見を持っている「はず」の研究者が多数いるにもかかわらず,経済現象を的確に予期できなかったのは,なぜなのかということが問われなければならないのです。

経済現象を予期することが経済学の知見の重要な目的の1つであることは明かで,それを予期できずに失敗するということは,その研究の価値自体に疑問を挟む理由になるはずです。
しかしながら,それに対する反省が聞こえないことには疑問があります。
できなかったうをh。
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