雑学手帳

□ビジネス・仕事
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《話し方のポイント》

種々文献,雑誌記事,そして,わずかながらの経験を踏まえての話し方のポイント

(1)素朴な疑問を投げかける。
 誰でも,自分に関心を寄せて質問をしてくる相手には好意と誠意をもって答えたくなる。
 素朴な疑問と無知は違うので,できる限り情報収集など下準備はしておく。

(2)相手の話を良く聞くこと。
 4〜5人で会話をしているとき,話している人をしっかり見て真剣に聞いていると,その人は自分の方を向いて話してくれるようになる。
 誰でも,自分に関心を寄せて質問をしてくる相手には好意と誠意をもって答えたくなる。相手に対する興味を持つことが大切。
 上手に話すにはまず聞き上手になること。
(麻木久仁子のインタビュー『納得・理解・信頼を得る実践仕事ができる人の話し方』(2006年,日経BP)7頁)
「「自分が…」,「自分が…」という意識だけを前に出しては,話の中身が相手に伝わらず,コミュニケーションはとれない。相手の話に良く耳を傾けて,相手が何を考えているかを把握する。」(梶原しげるのインタビュー『納得・理解・信頼を得る実践仕事ができる人の話し方』(2006年,日経BP))との指摘も同様のもの。 

(3)こいつを敵に回さなくて良かったと思わせる。
単なるイエスマンは駄目。上司に怖がられる部下を目指す。上司に反論する主張をするときは「確かに仰るとおりです。しかし,こういう見方もあるのでは。」とといったん同意して置いて,反対意見をつけ加える。

(4)相手が職場等で頻繁に会話をする人であれば,普段から挨拶を交わしたり越えかけをしておくこと。普段からコミュニケーションをとる下地を作る。
 挨拶なんて言うのは心がけ一つの問題だから,何でもいいから一声かける。 

(5)丁寧にいうことを心がける。
 これだけで,聞き手の印象は変わる。
 敬語は自分を守る武器〜確かに無難に逃げ切るときにはよいし、シビアな交渉をするときでも、礼節は守っているというアリバイを作れる。

(6)事前に話をしなければならないことがわかっているときには、」十分な準備
 効果的な構成=導入(これから××についておはなしします),締めくくり(今日は××についてお話しさせていただきました),論理転回,キラーフレーズ(相手に耳障りの良い言葉など),具体例。
 リハーサル,とにかくリハーサル。 

(7)ロゴス(論理),パトス(感情),エトス(信頼感)
 パトスの例=公人的な体験など,感情に訴えるエピソードを開示する。
 エトスの例=第一印象で信頼感が低いと挽回は難しいので,身だしなみは大事。

(8)適度に緊張する。
緊張すると良いスピーチができる。

(9)リズム(大事なところはゆっくり,会場の雰囲気をみながら)
 よく使われる手法は会場に質問する。どんな質問をするか予め準備しておく。

(10)プライベートな話はしない。
 恋愛関係の話は、下ネタに行きがちで、セクハラの問題も生じうる。
 若手のサラリーマンなどは、目上の人と話をするときに無難な話だと思って、目上の人の家族関係の話題を振ったりするときがあるが、相手から話出す場合を除いて、危険。以前、離婚をして単身の上司に新入社員が「お子さんは何人ですか。」などというネタを振って、周りがドン引きしたことがあった。
 また、ある程度歳の行っている人の中には、子供の進学等について悩んでいたりもするので、家族ネタは避ける。

(12)女性に服装や髪型を話題にするのは,はずれる。
 ダイエットネタも,自分の体験を話す場合でも受けない。

(13)うまいしかり方
・「サンドイッチでしかる」
 ほめる→しかる→ほめる。最近は,しかられ下手が多く,しかった人を嫌いになる人も多い。
・「奨励型」でしかる
 「するな」という禁止ではなく,「○○しよう」という奨励型でしかれないか考える。禁止型だと反発を感じる。
・具体的にしかる
 実例を示せば説得力が増す。
・心に響く言葉を工夫する。
・目標を共有する。
 普段から「どんな人間になりたい?」,「あと○年働けるとしたら,どんあ仕事をしたい?」などと聞く。そうして,部下の人生や目標設定を援助する。後に,それに反することを示して,しかる。
・「是が非でも」の決心でしかる。
 中途半端な叱責は,効果が薄いばかりかいやなしこりを残す。
 個の部下を「是が非でも」「嫌われても」良い方向に変えるのだという強い決心でしかる。

(14)人に何かを頼むとき,一緒にやっていると思わせる必要がある。
→頼まれたから仕方なくやる,という姿勢だと手を抜く+リスクを避けようとする。

(15)依頼内容を話すときは,一度で完結するように話す。

(16)電話では高めの大きな声で話すのが基本

(17)電話での第一声は「少しオーバーかな」と思えるくらいに明るく対応する。

(18)単語の頭の音をはっきりという。
 →早口は,余裕のなさ,落ち着きのなさをうかがわせる。単語の最初の一字をはっきり言うように話せば早口にならないし,かむこともない。(『日経ビジネスAssocie09.5.5』68ページ)

(19)「い」を発音するときに,上の歯と下の歯に隙間を開け,口角を開けるようにすると声のトーンが上がり,笑顔になり,優しい表情になる。(『日経ビジネスAssocie09.5.5』68ページ)

(20)顎を引き共鳴スペースを広くする。(『日経ビジネスAssocie09.5.5』68ページ)

※(21)〜(27)は,「独白日誌」記事からの一部転載の上修正したものです。

(21)口数を減らす。
仕事の関係で話を聴くことになったスナックのママ曰く「しゃべる男はモテない。」

(22)自分の過去の自慢話はしない。
 過去の話は,今後の仕事とは関係ない。生産性もない。人間は,どちらかというと「他人の不幸は好むが,幸福は好まない。」。自慢話ばかりすると,そのうちだれもまともに話を聴いてくれなくなる。自分の話ばかりする人は「自己中心的な人間」と思われる。(略)
 同じ話でも,話し手が実力のある人格者なら「成功談」に聞こえるが,話す人が日ごろからいい加減な仕事をしていると「自慢話」に聞こえてしまう。
(成川豊彦『ちょっとした社内作法』101頁)

(23)合目的的に話す。
 成川豊彦『ちょっとした社内作法』
「この話し合いの目的はなにか」をいつも念頭におく(89頁)
前もって自分の意見や判断を整理しておく(92頁)

(24)プラスの話をする。悪口や愚痴を言わない。
「上司がほしがる言葉を投げる。一つ上の立場に立って考えて,上司がほしがっている言葉を考える。」(「クビ論」の著者・梅森浩一)
※悪口については,福田和也の『悪の対話術』に面白い例多数。
・故竹下登は,「褒め言葉は相手に届くまで三ヶ月かかるが,悪口は翌日に伝わる」というのが口癖(35頁)。

(25)仏頂面で話す。
「ソフトな笑顔を見て,
(やさしそうだな)
 と,思っていた人が,
「バカ野郎! 何やってんだ!」
 と,内面の激しさを見せると,裏切られたような気持ちになる。
 反対に,ニコリともせず,怖そうな顔をして近寄りがたいと思っていた人が,ちょっとしたときに細やかな気遣いを見せると,
(やさしい人なんだな)
 と,なんだか嬉しくなる。」(向谷匡史『ヤクザも唸る!「いい人」のための裏切りの実戦心理術』27頁)。

(26)小声で話す。
 我ながら声が大きい。いい加減間抜けもできない歳なので,小さめで行くことにしています。

(27)トーンを落とし低く。
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