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□手
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―ラビsaid―
俺が子供の頃、よくユウの柔らかい手を引いて修練場に行ったものさ。
手を握るとユウは、
きゅぅ…
っと握り返してくる。
ぶっちゃけ可愛い。
人形みたいに、
白くて小さくて…
ちょっとひんやりとしたユウの手―…俺のお気に入り。
小さいから六幻をうまく持てなくて両手で構えるのを見るのが、楽しみだったなんてユウには内緒さ?
今ユウは大きくなって当然手も大きくなったよな…。
でも相変わらず白くて華奢でひんやりして気持ちいいんさ〜。
あと知ってた?
ユウの指って、しなやかなんさ。手を組んでる時なんか手の甲から弓なりに反って―…かなり色っぽい……。
口づけを落としたくなるくらいに…。
今はユウが気にするから昔みたいに人前では手を繋げない。
……けど時々、我慢できなくなる――――…………
今日は久しぶりにユウが任務から帰ってきた。廊下で俺はいつものように
「おかえり〜!!」と言って隣を歩く。そっと手を這わせ、ユウの手に触れる。
あ―――………殴られるかもな―…
きゅぅっ…
えっ!?ユウ?
見るとユウは俯いてる。あ?…耳赤いさ〜。動作ひとつひとつが愛しい。
ほんとうにもう///この人はこんなにも幸せをくれる。
ユウ……ありがとう方を並べて歩いてくれて。
昔のような
しっかりとした繋がりは俺達の中にひっそりとしまっておこう。
(神田saidに続く→)