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□独占と支配
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初めて君を見た時から、確
信があった。


俺のモノになると。













「ラビやめて!」

「無理」

「こんなのおかしいって!
どーゆうつもり!?」

「どーゆうつもりって…。
お前を抱きたいから。ただ
それだけ」

「は!?頭おかしいんじゃ
ないの!」



そうかもしれない。俺は頭
がおかしいのか。お前は俺
が部屋に呼べばノコノコや
って来た。無防備にベッド
に横たわった。お前が欲し
いと毎日思っていた俺は、
無理矢理お前を犯そうとし
た。確かに。狂ってる。全
力で抵抗するお前を仕方な
く縛った瞬間、背筋がゾク
ッとした。俺はこうゆうシ
チュエーションに燃えるタ
チだったのか。あぁ、もう
駄目だ。止まんねぇ。



「ほどいて…」

「そのうち気持ちよくなる
から」

「いやっ…!」


服を引き裂き、下着を剥ぎ
取る。完全に膨張しきった
俺のモノを、わざとらしく
お前の太ももに押さえ付け
、反応を楽しむ。静かにな
ったところを見ると、どう
やら降参したようだ。少し
目が潤んでいるようにも見
えるが、冷たく睨みつけて
いるようにも見える。

優しく、なんてできるわけ
もなく、お前の胸に吸い付
き、俺のモノだという証を
つくった。顔を歪め痛がる
お前を見ても、俺は萎える
様子がない。むしろ、喜ん
でいる。今、俺の手でお前
を支配している。俺だけの
モノだ。口づけようとすれ
ば顔を背けるので、無理矢
理顔を押さえ付け、唇を強
引に重ねた。まだゾクゾク
が止まんねぇ。お前に今の
俺はどんな風に見えるのか
。まさしく狼と呼べる最悪
な男か?嫌がった割には俺
の自慢のテクニックに体が
反応するようで、時間をか
けてゆっくりしてやれば次
第に蜜が溢れ出す。指でな
ぞれば、油断したのか小さ
な悲鳴が部屋に響く。


「気持ちいいんだろ?」

「……」

「濡れてるさ」

「知らない」

「ほら」


そう言って、手に纏わり付
く愛液を見せ付ければ、お
前は顔を赤らめて困ったよ
うに俺を睨む。やめて、お
願い、はなして、って言え
よ。そうすれば俺はもっと
お前が欲しくなる。もっと
もっともっと。


「い、や…、もうやめて」

「こんな中途半端でやめら
れっかよ」

「こんなのラビじゃない」

「いいや、これが俺なんだ
よ」



完全に理性が吹っ飛んでる
俺には、お前の悲痛な叫び
が誘っているようにしか聞
こえない。とんだイカレ野
郎だろ。そんな俺に犯され
てるお前も、もう普通じゃ
ない。お前の腰を掴み、一
気に奥を突き上げると、快
楽にまみれた叫び声をあげ
た。それをもっと聞きたく
て、激しく打ち付けてやる
と、だんだんいやらしい喘
ぎ声が俺の耳に流れ込んで
来た。苦しくて顔をしかめ
ているのか、快楽で歪めて
いるのか。その絶景を見下
ろしながら俺は一人果てた
。お前は涙を零していた。











独占欲にまみれた俺は、ひ
どく醜い。故に、君を傷付
けた。

それでも支配できた事に満
足する俺は、もはや人間で
はない。

最低だ、俺は。


でも

まだまだ

もっともっと

お前が欲しい。










END


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