ガンダムSEED&DESTINY

□暗闇、そして・・・。
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夜中。
ふと目を覚ましたアスランは、寝る前は隣にいたはず人物がいないことに気がついた。
「キラ?」
周りを見渡すために身体を起き上がらせようとして、アスランは「うっ」と呻き声をあげた。
彼の身体のあちこちは包帯が巻かれている状態で、今も少し動こうとするだけで身体が疼痛を訴える。
アスランはつい先日ザフトを脱走した際・・・いや、脱走しようとしていた訳ではないのだが、結果的にメイリンを巻き込みザフトを脱走した。
その時にディステニーに乗ったシンによって撃墜された。
どうにか一命をとりとめ、今は再びアークエンジェルに乗っている。
そこで死んだと思っていたキラと再開した。
もう会えないと思っていた。
画面に映し出されたフリーダムの機体にインパルスの攻撃によってソードが刺さり、爆散したときはもう死んだと思っていた。
キラだけではない。
カガリ、マリューさん、ミリアリア、アークエンジェルのクルー達。
彼らの乗っているアークエンジェルもミネルバの攻撃によって爆発を起こした。
しかし爆発したにしては破片が少ないと聴き、心のどこかで生きていると願っていた。
その願いどおり、皆元気そうにしていた。
後から聞いた話しによるとさすがにキラは怪我を負ったらしいが、今の彼の様子からはそんなことがあったとは分からないほど回復していた。
そのキラは怪我をしたアスランのために暇があれば医務室に顔を見せに来て、たまに夜泊まって行くこともあった。
今日もいきなり「一緒に寝よ」と子供の頃に戻ったようにアスランのベッドに勝手にもぐりこんできたキラ。
そんなキラに対してアスランは当然「一人で丁度いい感じのベッドに二人で寝るのはきつい」と文句を言う。
しかし当のキラはというと「あはは、そうだよねぇ」と悪びれることなくベッドの半分を占領しているまま。
退く気はまったくないようだ。
そして結局いつもアスランがキラに負けて「しょうがないな」と笑ってキラを迎え入れるのだった。
昔よく泊まりっこをしては一つの布団にはいり二人でおしゃべりしながら寝たように、今日もどうやらしゃべっているうちの寝入ってしまったようだった。
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