Book★1
□雨 猫(08'4/16〜5/22)
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上から下までぐっしょり濡れて 傘もささずにやってきて。
薄く笑っていつも通りの貴方。
「逢いに来たよ」そんな台詞に体温は感じられない。
タオルを渡すと 初めて自分が濡れているのに気がついたように、髪を拭く。
その仕種があまりにも猫のようで
ああ この人はやはり猫なんだと なんだか納得してしまう。
「…冷たい」
抱きしめると 思わずため息がもれる。
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