Book★2

□噛みちぎるほど、好きなオモチャ。
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どうして私は、
いつもこんなに弱いのだろう。


「…ほんとによかったの?約束すっぽかして。」


うん。
貴方といられるのなら、他のことなんかどうでもいい。

…なんて言えずに。


「いいの。壱といた方が楽しいもん。」


なんてね。
利用されてあげる。


「ふうん。悪いコだなぁ…。」


バレンタインも当の昔に通り過ぎたのに、壱の周りにはいまだ お菓子やら花束やら貢ぎ物の山。


「イチ、これ食べてい?」


まるで邪魔だと言わんばかりに、隅に積み重ねられた綺麗な箱たち。

私はそこから無造作に一つを取り上げ、蓋を開けた。

「…中身なんだった?」

「確認してないんだ?」


だって沢山ありすぎる、と溜息を吐きながら寝転ぶ。

山積みにされた、貴方への想い。


片っ端から食べているのは、小さな抵抗。




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