Book★2
□噛みちぎるほど、好きなオモチャ。
2ページ/8ページ
「…そんなにチョコばっか食べると、」
その先は言わせない!と膨れっ面のままイチにキスをした。
戯れのキス。
きついブランデーが香る。
「…、これ」
紅花(べにか)、食べられないヤツじゃん。
ふい、と唇を外して
舌を差し出した。
そう。
ブランデー入りのチョコは好きじゃないよ。
「ん…ハズレだった。」
そんなの、どうでもよくて。
「何、発情期…?」
彼女は嬉しそうに笑って、私の顎を掴む。
なんでも、いいよ。
「イチ、遊んで。」
どんなに軽い行為でも。
私はいつも、こんなに必死だよ。
.