白詩

□朝顔
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そろそろ10時か
お茶にするかい きれいな人よ
今朝はあをむらさきの
きれいな朝顔をみつけたんだ
座敷の花瓶に挿してある
大きな円か あをむらさき


蔦のくるくる 花のまんまる
花瓶から二回目の花摘み

あの人のまっすぐな髪に挿すと
鮮やかないろが黒髪を彩色く


髪は性格を表す と云う
この人はうんと
まっすぐなひとだったんだろう
人をうらむことなく
人をうたがうことなく
人のせいにすることなく
今まで生きてきて
今も生きていて
これからも生きていく







そう思ったら
突然 この人が愛おしくなった
突然 ギュッて抱きたくなった


あなたは生きています
この 俺の手で
あなたは生かされています
この 俺の手で

鮮やかな朝顔を延命させた
座敷の花瓶のような



俺の手で



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