prf.Layton.

□落とした斧は水底に
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むかしむかし、あるところにとても可愛らしく働きものでちょっと毒舌な少年、ルークがおりました。
今日のルークの予定は山に薪割りに出かける事。早速愛用の斧を持って出かけます。

「今日もいい天気ー!!」

と、声を上げて体を伸ばします。

「何も悪いことがおきませんよーに。」

山神様の祠に願掛けをしていざ出発。
しばらく歩いて探索し、早速良い木を見つけて勢いよく斧を振ると、力余って後ろの湖に斧を落としてしまいました。

「あぁ!!まずい!!斧あれしか持ってないのに…」

ルークは水面を見つめ少し考えてから決断します。

「よし、潜って取りに行こう!!」

そして服を脱ぎ、上半身の肌が陽に晒されます。なんてスベスベで美味しそうな肌。思わず固唾を呑んでしまいそうです。
そして今飛び込まんとした瞬間…

「ルークの裸バンザァアァァアイ!!」
「なんか出たぁあぁぁ!!」

その声と共に水の中から人影が現れました。

「こんにちは若い方。私は水の主、エルシャール・レイトンだ。君の名前は?」
「今完全に名前呼んだろ。」
「ははは。大人の事情ってやつさ。さぁ、名前を。」

なんだか腑に落ちない事情を叩きつけられたルークは不服そうに名前を口にします。

「……ルーク。ルーク・トライトン、です。」
「そうか。ルーク、キミは今何かをこの泉に落としたね。それは次のうちどれだろうか。」

そう言ってずぶ濡れの山高帽をかぶった水の主と名乗る変態がおもむろに水中から何かを取り出した。

「ちゃららっちゃら〜。A!少し幼さを残しつつ、頼もしくイケメンに育ったルークのフリをし続けたコスプレ変態の【ルークさん】。」
「B!帽子が実は起動スイッチでした!化けの皮を剥がしても腹黒スーツは着用、どうしようも無い中二病の【クラウスさん】。さぁ、どれだ!」

一瞬の沈黙。

「斧じゃねぇ!!」

当然のツッコミです。

「ルークくん。ダメじゃないか、汚い言葉はキミには合わないよ?まぁ…怒った顔もルークくんの大切な一面、だけど…ね。」

ずぶ濡れの帽子の鍔ををずぶ濡れの手でつかんでキザな台詞を吐くずぶ濡れ【ルークさん】。
でも純粋なルークはその言葉を間に受けて赤面してしまいました。

「は、はいっ。気をつけます…」

そして間髪入れず片方もしゃしゃり出てきます。

「ルーク、あれほどキチガイ教授に近づくなと言っておいたのに…イケナイ子だな。お仕置きをしなくては。」

これまたずぶ濡れ以下略【クラウスさん】が舌なめずりをしながら鋭い目つきで迫りながらルークを叱咤してきました。

「あ…ご、ごめんなさい…お仕置き、は…っ!!」

挑発的な彼にルークの心はすっかり服従の意を見せました。
その表情はまさに…エロカワです。

「辞めないか厨坊。ルークが嫌がっているじゃないか。」
「ウブ中年は黙ってていただけますか。」
「そうです。シナリオに無い事言わないでいただけますか?」

名称がめんどくさいので割愛。要は2人のクラウスにふっかけられ、流石に水の主は日和ってしまったようです。

「くっ…憎たらしさ倍増…だいたいね、勝手な行動は起こさないと言う名目で配役してやったのにその態度…約束事の一つも守れないのか君たちは。」

鼻で笑う水の…めんどくさい。レイトンは、完全に2人を見下しました。

「なんだと…っ、タマナシの腰砕けのくせに…」
「落ち着くんだ。これはあのショタコンが精一杯考えた強がりだよ。」
ただのクラウスを、コスプレクラウスが宥めている光景はとっても異様でした。

「滑稽だな。面白くなってきた。」

そう一言いったレイトンを、ダブルクラウスは蛇をも凌駕するほどの勢いでギンッと睨み付けます。

「黙れよ。紅茶漬けのプールに一生鎮めてやろうか貪欲紳士」
「そうですよ。大人気なさすぎです。失望しました。最悪です。」
「なにをぅっ!?だいたいね、2人でしかなにもできないのかい君たちは!!」
「「うっさいショタコン!!」」「なんだとこの【自主規制】の【自主規制】が!!」
「聞こえませんねぇ先生!【禁則事項】で【禁則事項】ばっかしてんじゃねぇ!!」
「ちょ、2人ともやめるんだ。ルーク君が蔑んだ目で…」

「…っるっせぇぇえぇ!!」

とうとう吹っ切れたルーク。その怒号は飛ぶ鳥を落とす勢い…というか現に何匹か落ちてしまうほどでした。

「「「ルーク」」君…」

3人はやっと我に返ります。
なんだかんだで愛しい者の罵声には傷ついてしまうところが何ともヘタレです。

「いい加減にしてください!!もう怒りました!!どっちも捜してるのと違うし、いらないです」



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