prf.Layton.

□盲目の愛情
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「逃げたいなら、大声で叫ぶと良い。」
「逃がす気はさらさら無いけどね。」

光のあたらない部屋に捉えた、自由を無くしたウサギ。
月に帰るための軽脚も、すっかり動く気力も無く。

「……せ、です。」

消え入りそうな声色。でもその眼は力強くて、僕には眩しすぎた。

「なんだって?」

強引な口付けで双眸を固く瞑らせながら聞き返す。

「しあわせ、です。」

少し荒く息を吐くその口から漏れた言葉は、あまりにも似つかわしいものではなくて。

「ボクは、貴方の目に映っているだけで、しあわせです。」

緩く微笑んで
跳べないウサギは、とうとう
僕のこの汚れた手中に収まった。

「なら、もっと僕に囚われてよ。そして、キミも僕に堕ちれば良い。」

何もかもを奪った世界から、僕は一つずつ奪い返す。
それは間違った方法だと、この時僕は気づく事はできずに。




囚われたのは、僕の方。
この世界に、キミに陥ってしまったのは。

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