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突発的で無節操な小ネタ。
いつもよりより短めです。多分。
◆あなたに微笑む 赤緑
天候の問題か、自分達のタイミングなのか。今年は、満開の桜に巡り会えなかった様に思う。それでも。
「綺麗だね。桜吹雪だよ。」
ニコニコと楽しげに前を歩く姿。青い空に薄いピンクに燃える赤。なんて綺麗な光景。
「あ、そうだ。」
ふと、何か思い出したように近付いて。手を伸ばした先。
「地面に落ちる前の花びらを5枚集められたら幸せになれるんだって。」
あれ?願いが叶うだっけ?
そういいながら、フードの中から花びら3枚、服に着いてた一片、もう一枚は優しく髪から拾い上げられ。
「よかったね、裏葉。」
にっこり笑う顔。いつもの仕事で作るような魅了するような顔じゃなくて、オレだけに見せる特別な顔。
「‥そうだな。」
本当は、そんなのなくても、たった一人。お前が傍に居てくれれば幸せで願いも叶うんだけど。
でも、それを言うのが阻まれる位に眩しく笑うから。
ただひとつ、貴方に微笑んだ。
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また、来年も一緒に桜を見よう。
2012/05/04(Fri) 23:29
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◆no title
随分と陽も落ちて、冷たい風に身震い。
ぼんやりと待つ横断歩道。
縦に車、横に車、次いで来る自分の番まであと少し。
(‥花弁。)
見つめる道路。風に舞った花一片。後ろを見上げれば、痛いくらいに光る看板の光りを受けて咲いた葉桜混じりのソメイヨシノ。
「教えてくれたんだね。」
明日は雨。きっと、もう今年の花に逢えることはない。
「ありがとね。」
心からの感謝と、少しばかりの寂しさ。
吹いた風に舞い上がる花弁、冷える体。
それでも、心は何処か暖かい。
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2012/04/21(Sat) 23:54
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◆【プレゼント】 DRRR! 静臨
「シズちゃん、はい。プレゼント。」
折角可愛らしくラッピングしたのに、それを見た瞬間のシズちゃんの顔と言ったら。
「人から物を貰ったら、ありがとうって感謝するところだよ。」
「相手が手前じゃないんなら、笑顔もつけてやるよ。」
あーぁ、また可愛くない。でも、そんなところも大好きだよ。
20100225
笑顔よりも憎悪混じった表情が好き。
支配してる気になれるでしょ?
2012/04/19(Thu) 01:13
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◆【最低】 DRRR! 静臨
痛みを訴える口を塞ぐ。
抵抗する手足を封じる。
繋ぎ止めようと理性を崩す。
「…最低だよ、本当に。」
悔しそうな呟きと、いいようの無い苛立ちの入り混じる愛憎混じった愛の囁き。
「体痛いのも後が辛いのも全部俺なんだよね。」
最低。なんて最高の誉め言葉。
20100225
2012/04/19(Thu) 01:12
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◆【知りたい心】 DRRR! 静臨
気付き、嫌悪し、嘆き、悲しんだ。
「うん、これはない。絶対に有り得ない。」
思い浮かんだ一つの顔。
そこに見出した一つの仮説。
「解らない、だからこそ知りたい。」
それはただの知的好奇心。決して、愛故なんてことはない。筈…。
20100226
2012/04/19(Thu) 01:11
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◆君を想ってみたけれど 犬→←魚
『代わりでもいい』と言ってくれたから、その言葉に甘えてしまった。
「やっぱり、君とは違うんですよ。」
好きな人は別に好きな人が居て、それに気付いた君は『代わりでも』いいと言った。
「笑い方も、考え方も、話し方も。すべてが。」
あの人を思うように君を想ってみたけれど。
知れば知るほど、近くなるほど浮き彫りになる相違点。
「それに、何より。あの人はボクを好きにはなってくれませんから。」
自分で言った悲しい現実。告げた言葉に絶句するその顔に胸の痛みは増すばかり。
「だから、君はあの人の代わりにはなりません。」
泣き出しそうな顔。けれど、流さない涙はしがみつくようなプライド故か。
「だから…。『代わり』なんかじゃなく、正式にお付き合いして下さいませんか?」
遠回しだったけれど、漸く言えた言葉。
彼であり彼女は、一瞬驚いた顔をした後、嬉しそうに笑った。
20090928
その瞬間に溢れた涙はまるで真珠貝のように美しかった。
※お題提供【色恋沙汰】様
2012/04/19(Thu) 00:59
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◆悲し涙 親指
敗れた恋の終わりに涙。
「みーんな、みんな。見る目がない奴ばっかり!」
一目惚れの何が悪いの?
惚れやすいのはいけないこと?
「それだけ、人の魅力に気付けるってことじゃない!」
一人憤慨、行き場のない怒りは空回り。
「私だけの王子様…絶対見つけてみせるんだから!」
流す涙は悲し涙なんかじゃなくて、次へ進むための決別の涙。
20090928
終わってしまった大切な恋に、さよならを。
※お題提供【色恋沙汰】様
2012/04/19(Thu) 00:55
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◆禁止事項
優しい貴方はいつだって笑ってる。
ほら、また。
困ったように。
照れたように。
言葉につまりながら。
合わせるように。
だからね。
「私の前では笑うの禁止。」
ほら、また笑う。それが駄目なの。
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私の前でくらい、素直な笑顔を見せてよ!
2011/10/16(Sun) 00:53
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◆no title
とてもとても、綺麗な人。
誰よりも歪んでいるのに、誰よりも真っ直ぐで。
誰よりも人を蔑んでいるのに誰よりも人を尊んでいる。
それを問えば、貴方はその笑顔崩さぬままに微笑む。
なんて綺麗で、なんて暖かな光。
それがとてつもなく自分だけのものにしたくて。
だから、心に決めた。
「これは、どういった趣向?」
笑顔崩れぬままに問う。
だから、笑顔のまま答える。
「 」
その時、始めて、貴方のその顔が崩れるのをみた。
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貴方が光なら、それを覆う闇になろう。
2011/10/07(Fri) 23:46
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◆【寒い】 赤緑
「‥寒い。」
昼間にはまだ弱々しいセミの声。けれど、夜になれば控えめな虫の音。
もうすぐ秋なのか、もう秋なのか。
「窓、閉めよっか。」
窓から入る夜風はほんのりと冷たくて。閉めれば確かにこれ以上寒くはならないんだろうけど。
「…寒いんだって。」
服の裾を掴む。まるで、駄々をこねる幼児みたいに。
「え?だから、窓‥。」
困ったように眉が下がる。
だから、寒いんだって。
「…お前が、暖めてはくれないの?」
ああ、なんて寒い発言。
なのに、体温急上昇。
「ごめんね?気が付かなくて。」
ぎゅっとされてちょっと苦しい。でも、それが嬉しいなんて。
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秋は、人肌が恋しくなるの。
だから、貴方が暖めて?
2011/09/22(Thu) 20:46
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