「…桃先輩が人気者じゃなければ良かったのに」
そう呟いた声も、誰の耳に入る事も無かった―…
「…はぁ」
今日の越前を思い出しては家に着いてからも、ため息をついていた。
今日が人生で一番ショックな誕生日だったかもなー…などと落ち込みながら、ベッドに寝転びんだ。 横に置いてある今日貰ったプレゼントに目をやる。
こんなに沢山プレゼントが貰えたのに…アイツからの一言が無いだけで足りないと思ってしまう俺が居て。
「うわ…俺、女々しー…」
そう自分に苦笑すると、寝返りを打った。
…せめて。
俺の誕生日、知ってて欲しかったな――
そう思ったところで、俺の眠さは限界に達したらしく、意識はとんでしまった
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