「んね、ももせんぱい」
「おチビ可愛いにゃーっ…!」
「〜っ!だいたい、何で越前が酔ってるんスか!」
不思議に思い、辺りを見回してみると……。
「……酒?」
床には飲み干された缶などが、あちらこちらに転がっていた。
部長が黙ってる筈ないだろうと思い、部長の方を見てみると、既に酔いつぶされたのか…眠っていた。
(……ぶ、部長…!)
あらかた騙されたか何かだな。
「ね、ももせんぱい。ちゅーしよ?」
「……っ!」
流石に、ココでそんな事は出来ねぇなぁ…出来ねぇよ……
……でも俺にだって理性というものが…。
「もーも、男ならいっちゃえよ!」
「〜っ!んなトコで無理に決まってんじゃないスか!!つか俺、今すぐ越前連れて帰りたいんスけど!!」
「ん?だーめ」
ちっくしょ…じゃあ、俺が我慢するしかねぇのか……
(お持ち帰り…したかったんだけどなぁ…)
こうして俺は、可愛い越前を目の前にしながらも我慢をしなければならないという理性との格闘を、この後の二・三時間、強いられる事となった……
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