短
□諦めないから
2ページ/4ページ
「そだ、さっき女子から聞いたんだけどね〜、おチビと桃って好きな子いる〜?」
「……」
それはまた残酷な質問だね……
「え〜じ先輩。俺は、」
「忘れてた!桃は彼女が居たんだったニャ」
「ちょ…英二っ……」
不二先輩は俺の気持ちに気付いているのだろう―
慌ててフォローを入れてくれたが
その同情さえも、今の俺にとっては辛いものでしかない……
「不二先輩…ありがと……でも、大丈夫だから…」
「……越前君」
英二先輩は、俺達の様子に気付く事なく話を進めている
「じゃー、おチビに良い事教えたげるねー。好きな人の名前を百回書いたら、その人と両想いになれるらしいよっ♪」
りょうおもい、……ね
「それで、英二先輩はソレ、試したんっスか〜?」
「ニャ?俺はまだやってないよ」
「そうなんスか?じゃあ是非、結果教えて下さいね(笑)」
「絶対イヤだよ〜ん。よし、じゃ不二っ、戻ろっか♪」
「えーじ先輩。一体、何しに来たんスか〜(苦笑)」
「学校探検だって♪じゃ、二人ともっ、授業に遅れないよーにね!」