時は今から3時間前…
昼休みに遡る―
「越前〜!」
屋上で毎日の様に昼休みを共にする越前がいつまでたっても来ないので一年の教室を覗いてみた
「あ〜桃ちゃん先輩!」
俺に気付いたらしい堀尾が、俺の元へ駆け寄って来る
「越前に用事っスか?」
「おう」
「それが越前、2時間目から寝ちゃってて起きないんスよ〜」
「どれ〜?本当だ。グッスリ眠ってやがる」
見ると窓際で気持ち良さそうに眠る越前の姿があった。
普段からは想像も出来ないあまりにも可愛い寝顔に思わず頬が揺るんでしまう。
「越前のヤツ、起こして来ましょうか?」
「あ、良いって良いって。気持良さそうに寝てるヤツを起こしちゃいけねーな、いけねーよ」
自分で言ってて何だが 先輩として、この発言はいかがなものかと思う。
「じゃあ、起きたら桃ちゃん先輩が来たって伝えておきますね」
「あ〜頼むな」
どうせ部活の時に会えるのだからと、俺はその場を後にした
いま思えばそれがいけなかったんだ…
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