太陽の華

□Is it just a dream?
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「あき…

books」




不意にユカリが紙袋を漁り、私に絵がたくさん入っている日本語の教本見せた



「おお!

よく買えたね

偉い偉い」


「ふふっ

ユカリ、よかったね」



「…

そら…にー?

手伝い

くれた」



「ソラ兄が手伝ってくれたんだ!

よかったね」



ユカリの頭を撫でる



「ソラ兄もありがとう」


「言わなくてもよかったのに

でもまぁ、どういたしまして」




ニコリとソラが笑った

面倒見いいなぁ



「あき様!

僕も買って参りました!」



「おっ!

帰ってからが楽しみだね」


「はいっ!」



すごく嬉しそうに笑うコハク



「ハハッ

店員の絡みがすごくてタジタジしてたけどな」



「セ…

セピア様…

それは…」




店員がガツガツくる子ならコハクがちょっと引くのが目に浮かぶ

だってコハク礼儀正しいからそういうの交わせなさそうだし、耐性なんてなさそうだしね



「そこを優しい優しいシアンが通りかかって助けてくれたのもバッチリ見てたし」



ハハッと楽しそうに笑ったセピア

…はい?



「てめぇ…

余計なこと言ってんじゃねぇよ」



「えと…

すごく助かりました

ありがとうございます、シアン様」




慌ててコハクが頭を下げる

きっと2人のケンカを初めて見たからだけど



「ハハッ

面白かったなぁ

店員の前のコハクを掴んでグイグイ引っ張って、試着室に放り込んでさ

でも出てくるまでちゃんと待ってるし」




セピアがすごい楽しそうに笑ってた



「ってかセピアは助けなかったの?」


「いや、だって俺にとばっちりが来たらイヤだし

あ、ご主人がピンチなら話は別だよ」




セピアがニコニコしたまま私の髪に触れる



「お前…」


「はいはい

そこまで」




ソラ兄が今にもつかみかかりそうなシアンとセピアの間に入った



「買うものは買ったんだよね?

じゃぁそろそろ帰ろう」



「うん!

あ、私も持つよ」


「は?

絶対落とすだろお前…」



「そんなことしないわ!」


「ハッ、どうだか」



ゆっくりと優しい時間が流れてゆく

そうこうしながら、私たちはみんな一緒に帰路についた













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