太陽の華

□Is it just a dream?
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「あ…

あの」


「はい

なんでしょうか?」


「ハンカチ、ありがとうございました」



私はいつ会ったときでも返せるようにと、ポケットにコロナさんのハンカチを入れていた



「ああ

ありがとうございます」


「ちゃんと…

ちゃんと洗いましたから!」


「そこまでしていただかなくても別によかったのに

かえってすみません」



コロナさんは苦笑いした

そして私はハンカチを差し出した

渡すときに私はそのハンカチについていたすごく凝ったレタリングが施されたイニシャルが目に入った



「あのつかぬことをお聞きしますが…

このハンカチのM・Kってもしかして、ミラさんとコロナさんですか?」


「あ、やっぱりそう思いますか?」


「はいっ!

前回お会いしたときに親しそうだったからそうかな〜って」



ここまで言ったのに違ったらイヤだな…



「ふふっ

ミラが聞いたらなんて言うか気になりますね」


「あ、そういえばミラさんは一緒じゃないんですか?」


「一緒ですよ

さっきいた女性がミラです

あれ?

気づきませんでした?」


「え?」



待て待て待て

予想の斜め上すぎるだろ

さっきの妖艶和服美人がミラさん!?

あれ?

ミラさんってムウマちゃんだよね?

…落ち着け自分



「ミラさんってコロナさんの相棒じゃないんですか?」


「ミラは私のポケモンじゃないです

そういった意味での相棒とはちょっと違いますけど、仕事仲間みたいな相棒ではあります」



ん?

あれ?

混乱してきたぞ

誰だ、私に超音波したやつ

混乱してるのが顔に出たのか、コロナさんはクスッと笑った



「なにはともあれ、今日はミラが買って、私が荷物持ちなので

私も今、手持ち無沙汰なんですよ」


「あ、じゃぁ、私と一緒ですね」


「はい」



テンパる私とは裏腹に、上品にコロナさんが笑う

物腰柔らかで、素敵な大人だなぁ

ん?

…視線?

私はふと視線を前に向けると、そこには通行人のありとあらゆる女性がコロナさんをガン見していた



「…気づかなかったふりしよう」


「はい?」


「イイエ、何でもありマセン」



私はコロナさんに視線を戻した

すると、私はミラさんのこと以外にもたくさんコロナさんに聞きたいことがあったのを思い出した

あれはただの夢?

それとも…

あの二人には聞けないけど、コロナさんになら聞けるかもしれない

知りたいなら、自分で調べなきゃ













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