太陽の華

□calling you
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「こっちならいなさそうだね」


「そうだね」



私たちはハナダの中心部からすこし離れた雑木林みたいな所にきていた

ポケ賊は中心部に固まっているみたいで、静かだった



『…っ

………!』


「え?」



だからか

誰かの声が聞こえた



「ねぇ、今何か聞こえなかった?」


「…」


「聞こえたよね?」



我が家のウサギさんが黙ってるってことは聞こえたってことだよね

だって聞こえなかったら

は?

とか

耳までイカレたか

とか言われそうだもん!

…なんか切なくなってきた

とにかく



「行ってみよう」


「はぁ…

まじ都合のいい声だけ聞こえる耳だな」



「クスッ

素直じゃないんだから」



「うるせぇ」


「え?」


「ほら、さっさと行くぞ」


「いいの!?」



私は自分でも顔が輝くのがわかった



「ダメって言っても行くんだろうが

だったらもう勝手にしろよ」




言い方はぶっきらぼうだけど、眼を合わせてくれないあたりで本気で怒ってないってわかる

だから私は満面の笑みになった



「わかった!

勝手にするね」


「っ…!

フン」




シアンはチラッと私を見たと思ったら目を大きくし、すぐに顔ごと背けた



『ご主人の笑顔かわいいな!』


「えっ!?」


「フフッ

照れてるんだ

顔赤いよ?」



「うっ…」


「お前ら行くならさっさと行くぞ!!!」



なぜかシアンも真っ赤だった













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