太陽の華

□theory of a novelist
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事の発端は今から約1時間前

午前9時22分

私たちはピッピたちの舞を見たあと一晩をお月見山で過ごし、朝出発した

しかしいろんな人たちに絡まれ…

もとい、いろんなトレーナーやポケモンと勝負をしていくうちにだんだん日も暮れてしまったのだ

今からポケモンセンターに行っても部屋が空いている保障がないからお月見山でもう一晩過ごした

そして次の朝

ようやくポケモンセンターについた

チェックインをしていると、中学生くらいの女の子2人が慌てて私の後ろを駆けていったのである

1人が興奮した様子で口を開いた



「知ってる!?

イオがこの街に来てるらしいよ?」


「まじで!?」


「まじまじ!

行ってみようよ!」


「…イオ?」



私は後ろを振り向き、首を傾げた

そのあとすぐにチェックインの準備をしてくれているジョーイさんに向き直る



「あの、すいません」


「はい

何でしょうか?」



優しい笑みを浮かべてジョーイさんは1回手を止めた

うっ!

笑顔が眩しい!



「お前はいったい何やってんだよ」



シアンに冷たい目をされました

…毎度の事ながら

あ…

切ない



「イオって誰ですか?」


「ああ!

イオさんですね

彼は小説家です」


「小説家?」


「はい」



ニコリとまたジョーイさんは笑う



「最近出てきて注目を集めている小説家さんで、各地を巡っていることでも有名です

代表作は“フィリフォビ”、“color”

数多の賞も受賞しているんですよ

とくにフィリフォビは累計発行部数が60万部にのぼるベストセラーなんです」


「く…詳しいですね」


「イオさんはイケメンって事でも有名ですからね」



うっとりと右手を頬に当てて微笑むジョーイさん

ジョーイさんをこんなにするとは…

どんだけイケメン何だろうか



「そうそう

イオさんは毎日1人だけ、会って話す機会を設けるんです

もしお暇でしたらお話しに行かれてはいかがですか?

イオさんの話は面白いって言いますし」


「そんなことあるんですか

あ、ありがとうございます」



そういいつつ私に部屋のカードキーを渡してくれた



「では、あきさん

宿泊は2日ですね

ゆっくりしていってください」



笑顔のジョーイさんと私たちは別れて割り当てられた自室に向かった













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